moana People vol.8 〜鎌倉ゲストハウスオーナー 岡村 夏代さん

湘南で自分らしく輝いている方に、様々な活動のお話とご自身が感じる湘南の魅力を伺っていく『moana People』。

鎌倉ゲストハウス

第8回目は、4児の母として家族を支えながらゲストハウスを経営している、鎌倉ゲストハウスオーナーの岡村 夏代さん。
日々世界中から旅人を迎え入れている鎌倉ゲストハウスは、心がホッとするような懐かしさに満ちています。

4人のお子さまを育てながらも「旅と向き合う自由なライフスタイル」を追求し続ける岡村さんの笑顔からは、子どもたちと一緒に心から人生を楽しもうとする、真っ直ぐな情熱を感じました。
岡村さんにとって家族とは。ゲストハウス経営とは。その情熱の原点を伺いました。

岡本 夏代さん

岡村夏代さん
鎌倉ゲストハウスオーナーであり、4児の母。旅の途中で出会ったご主人と共に鎌倉に移住し、かつて料亭であった建物をゲストハウスへと改装。囲炉裏を囲んで団欒ができる鎌倉の老舗ゲストハウスとして国内外から絶えず旅人が訪れている。

岡村さんの原点、それは絵と旅

岡村さんの作品

――岡村さんがゲストハウス経営を始めたきっかけは?

岡村さん:私、昔から旅しかしてこなかったんです。就職したことも何かに所属したこともなく、ただひたすらに絵を描くか旅をするかの生活をしていて、国内外問わずにひたすら野宿して飛び回っていました。
そんな生活をしながら沖縄に行ったとき、「ここは野宿しない方が良さそうだな」とふと直感に従ったことがあって、初めてお金を出して宿泊したのがゲストハウスでした。

ゲストを見送るスタッフ

そうしたらゲストハウスでの宿泊が面白くて面白くて。初対面の旅人同士、お互いのことを語るのってこんなに楽しいんだって。ゲストハウスの魅力に魅了されて、気づけばゲストハウスで働いていました。
そんなこんなで沖縄のゲストハウスで雇われ支配人にもなり仕事を満喫していたときに、バイクで旅をしながら泊まりに来た人がいて。それが今の主人です。

岡村さん夫婦

子どもが生まれてから、主人と「日本のどこかで自分たちのゲストハウスを経営しよう」と話していて、色々な場所を渡り歩き辿り着いたのがここ鎌倉でした。

元々は料亭だったので囲炉裏などもそのまま残してゲストハウスとしてオープンしました。

出会いと別れが行き交う場所、ゲストハウスと子どもたち

ゲストと子供たち

――お子様は宿泊者の方と一緒に過ごすこともあるそうですね。

岡村さん:そうですね。最初、子どもたちは出会いと別れを繰り返すことに戸惑いがありました。どれだけ仲良くなっても、私たちはいってらっしゃいと次の旅へと見送らなければならないですからね。
今では子どもたちにとって旅人との交流はとても良い刺激になっているようです。世界にはこれだけ多様な生き方をしている人がたくさんいるということを、親の仕事を通して感じ、視野を広げられますから。

ただ、当たり前の環境になってしまうと吸収率は下がると思うので、子ども達にはいずれ旅をする側になってほしいと思います。

囲炉裏

――親の職場からたくさんの学びが得られるのは素晴らしい環境ですよね。岡村さん自身が子育てを通して抱いている信念はありますか?

岡村さん:まずは夫婦仲良く過ごすことです。夫婦が仲良く支え合って生きる姿を子どもたちに見せることを一番大切にしています。あとは子ども達との時間が大切にできるように、ゲストハウスの運営の多くを若いスタッフに任せています。みんなに本当に感謝ですよ。

正直、少しおかしな子育てをしてもいいと思うんです。周りと無理に合わせる必要はないというか。18歳くらいになればいずれ巣立っていくであろう子どもたちが身の回りのことをこなせるように、家事は小学一年生から教えています。たくましく育ち、社会に出てから理不尽なことにも屈しないように、過干渉になりすぎないように心がけています。と言っても、友達できたかなとか好きな子いるのかなとか気になってしまうものですけどね。

子どもたちにも楽しく仕事をしてほしいと願う岡村さん

岡村さん親子

――-親の仕事を日々見ている子ども達も、将来は自由に仕事をしている気がします。

岡村さん:自分たちの背中を見て、「働くことってこんなに楽しいんだ」って思って欲しいです。社会人になったら苦しいことや理不尽しかない、みたいに子ども達が思ってしまったら未来に希望が持てないじゃないですか。
極論を言うと、“自営業”やるなら小卒でもいいと思っているんですよ。算数とコミュニケーション能力の2つの力がしっかりあって小学校の勉強がちゃんと出来ていれば、とりあえず自営業はできますから。
大学まで行くか行かないかも子ども達本人の希望に合わせたいですが、ぷらぷら遊びに行くのではなく、将来の学びのために行くべきだと思っています。

内装

――出る杭は打たれる、右倣え右の日本に必要な子育てだと思います。

岡村さん:本当に、自分たちがそうだったように自由に生きて欲しいと思います。私と主人も子どもが生まれてからより一層やりたいことが増えましたし、家族で何かに取り組む経験を大切にしています。もちろん、家族で何かをするときに子ども達を子ども扱いすることは絶対にしません。同じ目線で一人の人として、家族の一員として一緒にどんどん行動してこそ、意味があると思っています。
自分で責任を持って自由に生きられることが大切で、誰かの犠牲の上に成り立つ自由っておかしいと思うんですよ。自由に生きながらもしっかり身の回りを固められる、打たれ強い子に育てているつもりです。打たれ強さの先に、打ってきた人の気持ちまで汲み取れるような強さと優しさが持てたら大人として一人前です。
だから、他人の意見に流されず自分の人生の輪郭をしっかりと持って生きてほしい、そのためには親がその姿を見せ続けて育てないとって思っています。

岡村さんご家族にとっての湘南とは

内装

――湘南で特にここが好きという場所はありますか?

岡村さん:選べないですね…!同じ場所ばかり行かないようにしているんですよ。常に違う場所に行って新しいことに触れて…どこも全部好きですね。

湘南に限らず、家族旅行は国内外問わずよく行っています。うちで習慣になっているのが「選抜親子旅行」です。毎回メンバーを変えて私と子どもや、主人と子どもの組み合わせで旅行に行きます。普段の生活は一丸になって、家族旅行もみんなで行くこともあるけれど、子ども達一人一人に深く寄り添うために選抜親子旅行はいつもやっています。
子どもが生まれてからの旅は本当に楽しいです。家族全員が集まるとまるでサファリですよ。

可愛い子には旅をさせよ、旅を愛する母が子どもたちに伝えている想い

夜の様子

――旅と家族と子育てを心から想い、両立できるのは素晴らしいですね。最後に、今後の夢や展望があればお聞かせください。

岡村さん:私にとって、夢は現実にする前提なんです。叶えるって言い方もしっくり来なくて、地続きの道の先にあるのが夢だと思っているので、空想とかではないんですよね。その考え方でよければ、「今よりもっと家族が楽しく過ごせるようにしたい」が今後の展望ですね。

家族みんなで過ごせる時間、さらには自分の親も含めて3世代が一緒に過ごせる時間って本当に限られていると思っていて。親が何かあったらすぐに駆けつけられるフットワークを持ちつつ、子ども達が旅に出たり何かに挑戦しに行ってもいつでも帰ってこられるような家でありたいです。
私たち夫婦がこれまで培ったサバイバル力は普段の生活や仕事で少なからず滲み出ているので、それを受け継いでくれたらと思いますね。いい人と悪い人、安全な場所と危険な場所を嗅ぎ分ける嗅覚を持って色々なことに挑戦してほしいです。思ったように子どもは育たないものですが、育てたようにしか育ちませんから!

――岡村さん、素敵な時間をありがとうございました!

鎌倉ゲストハウスの半地下で展開する朝食屋さん『べーぐる もへある』の記事も併せてご覧ください。鎌倉初のベーグル専門店でモントリオールスタイルのモチモチベーグルを!

ライター

ライター:Michel
クリスタルマジシャンMichelとして全国でイベント出演をこなす傍ら、故郷湘南の魅力を発信するライターとしても鎌倉江ノ島を行ったり来たり。自然と天然石とハンモックの上をこよなく愛する、マイペースな湘南ボーイ。

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