『藤沢市少年の森』はおよそ東京ドーム2個分、約9.4万㎡の広大な敷地を持つ自然公園です。
敷地内には散策路やピクニック気分を満喫できるエリアの他にキャンプやバーベキュー、フィールドアスレチックスなどの施設が整っており、子どもと一緒にアウトドアレジャーも楽しめます。
1年を通じて森の中の新鮮な空気に包まれた『藤沢市少年の森』の魅力を紹介しましょう。
住宅街の真ん中に広がる自然のフィールド
かつて、葛原親王(かずらわらしんのう)が御所を築き、散歩へ出向いた時に菖蒲沢の塚から御所を眺めたという由来を持つ地名が御所見。由緒ある御所見からほど近いところにある『藤沢市少年の森』は昭和55年5月5日、国際児童年記念事業として開設されました。
長後駅や湘南台駅、辻堂駅などから出ているバスを使えば最寄りのバス停から徒歩10分、県道467号線や468号線からもほど近く、比較的交通の便に恵まれた位置にあります。
『藤沢市少年の森』は管理棟を除いて建造物や設置物のほとんどが自然素材を用いているため、入り口の看板はかなり素っ気ないので通り過ぎないように注意してください。駐車場は広く、オールシーズン100台分用意されています。
自然公園は駐車場から遠いところが多いのですが、ここは園内入り口までわずか100mほど。すぐに園内へ行けるのは小さい子どもを連れているママやパパに嬉しいポイントですね。周囲は住宅に囲まれているものの、園内に入ると森林のおかげで緑と清涼な水にあふれた自然いっぱいの雰囲気に変わります。
園内は約9.4万㎡。この中にはフィールドアスレチックや自然散策路、水遊び広場の『じゃぶじゃぶ池』など多彩なエリアがあります。遊びやすいレイアウトになっており、何度か行けば目的地まですぐにたどり着くことができますが、初めてであれば園内入り口の案内図を参考にしましょう。また管理棟に置かれている案内図のリーフレットを利用するのも効率良く園内を楽しむ方法のひとつです。
わんぱく広場には木製遊具がいっぱい!
園内入り口から左手に進むと『わんぱく広場』に出ます。ここには自然素材の木製遊具が9基設置されています。金属部分がほとんどない遊具なのでケガの心配は少なくなりますが、やはり小さい子どもの場合、転倒や落下などの心配があるので目を離さないようにしてくださいね。
公園遊具の定番といえば滑り台。踊り場(出発部)の下には木製トンネルがあります。ドラえもんにも出てくる近所の原っぱの土管みたいです。
これはクモの巣登りとかあみだ越えなどと呼ばれている遊具。太いロープをつかんで登り降りするのですが、足をちょっと踏み外すだけで網目に抜けてしまい、意外な難しさがあります。
珍しく金属を使っているな、と思ったらこれ、横に動くブランコでした。踏み台の先端に付いている金具が柱に巻かれた金属板を突き、ゴンゴンと音を立てます。
シンプルだけれどけっこう後を引く楽しさがあります。プリミティブな快感を呼び覚ます打音を具現化した遊具、というほど大げさなものではないとしても。
他にも上記の画像を始め(大人の男の筆者はこれでどうやって遊ぶのか分かりませんでした)いろいろな遊具があります。遊ぶだけでなく基礎体力を養える点も木製遊具の良い点でしょう。
テントサイトでキャンプをしてバーベキュー!
わんぱく広場の奥にはテントサイトがあります。最大160人まで利用可能となっており、デイキャンプであればオールシーズン、テント泊するキャンプは7月1日から8月31日まで利用できます。
テントサイトにはコンロや炊事場が設置してあります。キャンプに使うテントや毛布、バーベキューに使う炭や食器は管理棟で貸し出している(有料)ので、食材だけ持っていけばすぐにキャンプが楽しめます。なお、利用する際は来園当日3日前までに電話で予約してください。オンシーズンはかなり混み合うので早めに予約しておきましょう。
じゃぶじゃぶ池で水遊び!
春から秋にかけて子どもたちに大人気なのが『じゃぶじゃぶ池』。相模川から引かれた水路が園内を小川のように流れており、画像でも分かるように清涼な水を湛えています。
水深はわずか子どものくるぶし程度、水底は砂利なので靴を脱ぐだけですぐに遊べますが、そこは子どものすること、すぐに水の掛け合いが始まるはず。したがって『じゃぶじゃぶ池』で水遊びする際はタオルや着替えを用意した方が無難です。
地元の歴史にちなんだフィールドアスレチック
子どもだけでなく大人も一緒に楽しめる施設がフィールドアスレチックです。全部で20基、スタートとゴールが設置してあり、それぞれに獲得ポイントがあるので子どもと競い合うのも面白いですね。相手が子どもだからといって侮ってはいけません。案外、身の軽い子どもの方が得点を上回るかもしれませんよ。
たとえば10番目の『御所見ながめ』。ロープで編んだカゴに乗り、脇のロープを手繰り寄せて反対側に行くだけですが、重くなるほどロープの摩擦抵抗が大きくなるので大人であれば腕力が必要になってきます。獲得得点は2点。頑張ってくださいね。
フィールドアスレチックのゴールとなる20番目は『宮原原野すすみ』です。左右のロープにつかまりながら丸太の上を歩き、1度も落ちずにたどり着けば2点、落ちたけれど最後まで行くことができれば1点、リタイアすると0点。左右の揺れに歩くリズムを合わせることがコツです。
これらの名称を見ても分かるように、それぞれ地名の由来がボードに書かれています。たとえば宮原は寒川神社の土地であった原野を開拓したことが由来、というように。スタートから子どもと一緒に読んでいけば、地元愛着度が少しばかり上がるというものです。
ランドマーク的なヒノキの巨木
管理棟に面している『芝生広場』にはヒノキの巨木があり、その周囲には板張りがあって子どもが登れるようになっています。夏場は大きな木陰で涼を取る最高の場所を作り出してくれます。
『芝生広場』には1年を通して花が咲き誇っており、花壇もあります。11月に訪れたので花々はややオフシーズンですが、それでも『緑と花のまち 御所見』の立て札がある花壇には色とりどりのパンジーが咲いていました。
上記の他、シートを広げてお弁当を食べたり昼寝したりと思い思いのことができる自由広場、サッカーや軟式野球ができるクローバー広場、ゲートボールなど各種スポーツが可能なさわやか広場などがあり、これらはまとめて『多目的広場』と呼ばれています。
授乳室を用意している管理棟
管理棟は『芝生広場』に面して建っています。キャンプ用品の貸し出しやバーベキューの炭販売といった業務の他、乳児のおむつ替えができる授乳室の使用も受け付けています。
飲料は持参をおすすめしますが、足りなくなった場合は建物横の飲料自販機で補給してもいいし、園内に設置されている水飲み場も利用できます。活発な子どもほど水分不足になりやすいので1年を通じて水分確保を心がけましょう。
トイレは監理棟とテントサイトの炊事場近くにあります。野外の建物なので外観はきれいというほどではないものの、内観は清潔に保たれています。その他の施設としては宿泊と研修が可能な『かわせみハウス』やキャンプファイヤーができる『営火場』などがあります。
深まった秋の紅葉、雪に覆われた冬の銀世界、桜満開の春、そして野外の活動がもっとも楽しくなる夏。季節を問わず、自然と親しめる『藤沢市少年の森』へ出かけてみませんか?
藤沢市少年の森
住所 |
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〒252-0824 神奈川県藤沢市打戻2345 [Googleマップ] |
電話 |
0466-48-7234 |
開所時間 |
午前9時から午後4時30分(テントサイト、宿泊研修施設を除く) ※多目的運動広場は午前6時~午後6時 ※開所時間変更の場合あり、公式サイトでご確認ください |
定休日 |
7月~8月を除く月曜日(ただし、月曜日が休日の場合は開園)、年末年始 |
WEBサイト |
藤沢市公式サイト |
ライター:TaddyBear
女性雑誌や旅行誌、カード誌など紙媒体を経て現在はWEB媒体を中心に活動しているナチュラル・ボーン・フリーライター。高校は辻堂に通っていたので湘南が遊び場になった経験あり。現在は横浜在住。湘南へ遊びに行きたいママさん目線、大切にしたいと思っています。