この記事は最終更新日から1年以上が経過しています。最新の情報はお問い合わせください。
小田急本鵠沼駅から徒歩1分。愛らしい白鳥のサインと黄色い壁が目印の『スワン洋菓子店』は、本鵠沼商店街にあります。
『スワン洋菓子店』は、2022年に創業70周年を迎える老舗。なんと藤沢市で一番古い洋菓子店なのだとか!
現在は3代目店主の中西正英さんと奥さまの貴子さんが切り盛りする『スワン洋菓子店』。開業当時のレシピを大切に守りつつ、色とりどりの洋菓子を日々創作されています。
今回は代々受け継がれてきた「コーヒーロール」や「レモンパイ」といった定番のケーキをはじめ、夏だけの季節限定のメニューなど、『スワン洋菓子店』の美味しい魅力をご紹介していきます!
子どもからお年寄りまで、世代を超えて愛される老舗
今年創業70周年を迎える『スワン洋菓子店』。まずはその歴史を紐解いていきます。
『スワン洋菓子店』は1952年(昭和27)年に創業。小田急線本鵠沼駅周辺がまだ田んぼや畑だった時代から、町の洋菓子店として愛され続け今に至ります。『スワン洋菓子店』の店名は、鵠沼の地名にある「鵠(くぐい:白鳥の和名)」が由来なのだとか。
ケーキ自体がまだまだ珍しかったという開店当初。冷蔵庫もなければ砂糖もなかなか手に入らない戦後の混乱期に、初代中西正蔵さんは軍人から洋菓子職人に転身。今の『スワン洋菓子店』の礎を築きました。
当時は別荘地だったという鵠沼界隈。静養中だった秩父宮雍仁親王殿下(昭和天皇の弟宮)をはじめ、映画監督や作家、芸術家など多くの名士が訪れたのだとか。
その後正英さんのお母さま敏子さんが、二代目を継承。「この方あっての鵠沼のスワン」と貴子さん。『スワン洋菓子店』が今なお愛され続ける理由に、敏子さんの存在がありました。
そして時代は令和へ。現在は、初代のお孫さんにあたる正英さんが3代目を担います。
「ずっと愛され続けるお店でありたい」と正英さん。なるべく多くの方に買ってもらえるように、価格を抑える努力をされているそう。材料費の値上がりが止まらない昨今ですが、なるべく値上げはしたくないと、正英さんは言います。
懐かしくも、どこか新鮮。歴史あるケーキに出会う
開店当初から受け継がれたレシピを大切にする『スワン洋菓子店』。昔から変わらない美味しさに出会えるのが魅力です。
こちらの「コーヒーロール(19cm / 1,980円)」は『スワン洋菓子店』のアイコンともいえるケーキ。コーヒー風味のバタークリームは、初代から受け継ぐ秘伝のレシピで作られています。
「作りたてのバタークリームの美味しさを、スワンで知った」と言う貴子さんの言葉のごとく、『スワン洋菓子店』のバタークリームはふわっと軽いくちどけが特長。バタークリームが持つ従来のメージを覆す味わいに、きっと驚くはず!
おひとり様でも楽しめるよう、コーヒーロールをカットした「モカロール(440円)」も。コーヒーを使用しているとは言え苦さはなく優しい味わいなので、お子さんにも人気があるそうです。
スワンと言えば、「レモンパイ(2,600円)」も有名。特製レモンペーストの上に、生クリームで美しくデコレーションされたパイです。こちらも、初代から変わらぬレシピで作られています。
取材日にはあいにく完売してしまっていた「レモンパイ」ですが、がっかりする筆者を見て正英さんが急遽作ってくれました。生クリームが描く芸術的な模様に、感動!
ちょっぴり生クリームが多い?と思うかもしれませんが、さわやかな酸味が効いたレモンペーストにこの生クリームが絶妙にマッチ!このクリームの量はレモンペーストとの黄金比で、甘いものが苦手な方でも人気があるそう。サイズは6号で、4~6人分。ホールケーキのみでの販売で、事前のご予約がおすすめです。
この日の「レモンパイ」には、小田原産のレモンを使用。「小田原産レモンは新鮮な分、香りがよい」と正英さん。小田原産のレモンがなくなり次第終了となりますが、来年の春にはまた巡り合えるかも?
『スワン洋菓子店』人気のケーキをピックアップ!
歴史ある味わいから季節限定のケーキまで、ショーケースの中には、色とりどりのケーキがラインナップ。その数は約20種類。下段には定番のケーキが、中段には季節限定のケーキ、上段にはアントルメ(ホールケーキ)が並びます。
開業当初のレシピを大切にしているため、『スワン洋菓子店』のケーキは甘めなのだとか。しかし、時代のニーズに合わせて生クリームに関しては、昔と比べて甘さを少し控えているのだそうです。伝統を守りつつ、時代の変化に合わせて変えるべきことは変えているという正英さん。昔懐かしい美味しさと洗練されたモダンな味わい、双方が楽しめるのが『スワン洋菓子店』の魅力です。
また、なるべくお酒や香料を使わないのも正英さんのこだわり。そのため、小さなお子さんでも安心して楽しむことができます。
「コーヒーケーキ(450円)」は、『スワン洋菓子店』の中でも1位2位を争う、人気の定番ケーキ。コーヒー風味のバタークリームの中には、スポンジと生クリームがたっぷり入っています。こちらも、昔から愛され続けているスワンの定番。「コーヒーロール」とは、また異なる美味しさが楽しめますよ。
夏だけしか味わえない、季節限定のケーキも要チェック!手前からココナッツ風味のシャンティクリーム(生クリーム)とコンポートされたパインが南国を思わせる「アロハシャンティ(490円)」、アプリコットゼリーとムースを重ねた「アプリコ(490円)」、牛乳で抽出したコーヒーを使ったブランマンジェ「珈琲ブランマンジェ(460円)」。どのケーキも夏にぴったりな爽やかな味わいです。
7月には、旬の白桃を使ったみずみずしいケーキ「まるごと桃(570円)」が登場!8月上旬まで数量限定での販売なので、お早めに!
5月から9月ごろまで販売される「なつかしのシュークリーム(240円)」は、お子さんに大人気!シュークリームの中には、カスタードクリームがたっぷり。米粉を使ったシューは、くちどけの良さが特長です。
10月から4月までは、「クッキーシュー(250円)」が登場。クッキーを使ったサクサクの特製シュー生地の中には濃厚なカスタードクリームと、ふんわりと泡立てた生クリームを混ぜ合わせたディプロマットクリームがたっぷり!こちらも人気のお菓子です。
手土産にもぴったりな、日持ちするお菓子も
帰省のお土産や、お世話になったお礼など。『スワン洋菓子店』には、贈答用にぴったりなお菓子もバラエティー豊かに!
こちらの「藤沢メダカサブレー(8枚入り / 1,000円)」と「江の島アルブル(7枚入り / 970円)」は、「ふじさわ観光名産品」にも認定。JR藤沢駅コンコースにある「湘南藤沢スーベニールズ」でも、販売されています。
正英さんの父、博さんは、藤沢メダカをふ化させるボランティアを長年続けているのだとか。一度は絶滅したと思われていた藤沢メダカを守る活動をされています。
そんなご縁から誕生したのが、こちらの「藤沢メダカサブレー」。2002年に開催されたメダカシンポジウムでの手土産として、商品化されたそうです。
店内には、藤沢メダカがすいすいと泳ぐ水槽が。愛らしいメダカの姿に癒されます。
「江の島アルブル」は、江の島「サムエルコッキング苑」内にある、市指定の天然記念物「シマナンヨウスギ」をモチーフにしたアーモンドクッキー。緑ゆたかな江の島の風景がいつまでも続くよう想いが込められています。
「鵠沼ポテト(1個240円)」は、厳選したサツマイモをまるごとじっくりオーブンで焼いて、バターや卵でやさしい味に仕上げたスイートポテト。お子さんにも人気のお菓子で、40年以上続く歴史ある美味しさです。冷蔵なら日持ちは7日間です。
暑い日には、ひんやりクールギフトもおすすめ。「湘南鵠ッ子」は、厳選した2種類のクリームチーズをブレンドした、ふわっとした口どけのチーズケーキ。こちらも『スワン洋菓子店』の看板商品です。
こちらの包装紙にも、初代のこだわりがいっぱい。初代は海軍にいたことから、色はネイビー。そしてその紺色の色番は、初代の愛煙していたタバコと同じ色番なのだそう。
たかが包装紙、されど包装紙。包み紙ひとつにも、スワンの長い歴史を感じます。
子どもが好きなキャラクターを、お誕生日ケーキに
『スワン洋菓子店』では、お誕生日ケーキなどのデコレーションケーキのオーダーも可能(要予約)。中でもお子さんに人気があるのがイラストケーキ。正英さんがケーキにご希望のイラストを描いてくれます。
イラストケーキのオーダーは1週間前までに、イラストの見本をお店に提出を(写真は不可)。デザインによっては描けないこともあるとのことなので、詳細はお問い合わせくださいね。
ケーキの本体部分は、イチゴと生クリーム、バタークリーム仕上げ、コーヒーケーキ仕上げ、チョコレートコーティング、の4種類から選択。サイズは5号(4~6人用)~7号(8~10人用)から選べます。
バタークリーム仕上げなら、こんなに美しいデコレーションも可能。『スワン洋菓子店』が誇る、フレッシュなバタークリームの美味しさを存分に楽しむことができますよ。
デコレーションケーキ各種の料金等はスワン洋菓子店公式サイトをご覧ください。
取材中も子ども連れのママをはじめ、近所のおじいちゃんやおばあちゃんなど、お客さんが絶えない『スワン洋菓子店』。地域の皆さんに愛されているお店だと、実感しました。
「特別な日に食べるというよりも、スワンのケーキは気軽に楽しめる普段づかいのケーキです」と正英さん。そんな親しみやすさが、地域の人々に長年愛され続ける由縁なのかもしれません。
今年、創業70周年を迎える『スワン洋菓子店』。ずっと愛され続けてきた歴史ある美味しさを、ぜひお試しくださいね!
スワン洋菓子店
住所 |
---|
〒251-0027 神奈川県藤沢市鵠沼桜が岡3丁目5-3 [Googleマップ] |
アクセス |
小田急江ノ島線本鵠沼駅から徒歩1分 |
電話 |
0466-22-4668 |
営業時間 |
10:00~18:00(土日祝~17:30) |
定休日 |
水曜日、不定休あり ※公式WEBサイトでご確認ください |
駐車場 |
有り(2台) |
WEBサイト |
http://kugenumaswan.com/ |
SNS |
Facebook Instagram |
夫の転勤であこがれの地、湘南へ。茅ヶ崎在住。湘南の太陽をいっぱい浴びて、美白とは縁遠い生活を満喫中。湘南で子育てを楽しむヒントを、お母さん目線で提案していきます。