鎌倉市極楽寺エリアは、渋くてレトロな町中華があったり、八百屋を改装した古着屋さんがあったり、歩いていたら面白い発見がいっぱい!江ノ電の極楽寺駅から徒歩2分にある『日曜製作所』は、ここもまた好奇心がそそられるショップのひとつです。
お店の窓ガラス越しに古いミシンやアメリカンなキャラクターグッズが見えて、「えっ、ここは何のお店なの?」といった印象。実はこちらは、帆布(キャンバス地)を使ったバッグを店主が一人で手作りして販売している、工房兼ショップなのです。
今回は店主の甲州 優(まさる)さんと、奥様の梢さんにお話をお伺いしてきました。
ワンショルダートートは、全128パターンの組み合わせが可能
厚手のしっかりとした生地で耐久性が高い帆布は、昔からテントの素材などアウトドア用品にも使われ、親しまれてきた素材のひとつ。この帆布を用いて、普段使いしやすいシンプルなデザインに仕上げたトートバッグは、子育てママにも愛用者が多いアイテムです。
汚れても何度でも洗って使えるから公園などにも持って行きやすく、ナチュラルな雰囲気でどんな服にも合わせやすいのが、愛される理由なのでしょう。
『日曜製作所』は、帆布のトートバッグを自分好みのカラーでオーダーしたい、というオシャレなママやパパの声に応えてくれるショップ。このタイプのバッグをカスタムオーダーできるお店って、ありそうでなかなか無いのです。
トートバッグの大きさは2サイズあり、パパ用とママ用で選べるのがうれしいところ。カラーが選べるのは、「ボディ」と「持ち手から脇部分」、「底部」の3カ所。それぞれ9種類からお好みの色を選ぶことができます。基本、カラーオーダーは無料とのこと。
また、素材も「9号」と「11号」の2種類の厚さがあり、すこし薄手で生地感がやわらかい11号の場合は、(小)5,000円、(大)6,000円で販売しているそうです。
トートバッグといえば持ち手が2本あるデザインが定番ですが、『日曜製作所』では、あえてワンショルダーを採用しています。
その理由は、持ち手が長いので肩にかけやすく、両手がふさがらないため、お子さんを抱っこしたり手をつないだりしやすいというメリットがあるからだそう。しかも肩にかけたままでも中身が取り出しやすく、ベビーカーのハンドル(持ち手)の部分にもかけやすいのでママたちからとても評判が良いそうです。
100年以上前のミシンを使って、全てハンドメイドで製作
このトートバッグ、作る工程にもユニークな特徴があります。すべての作業を店主の甲州さんが自らハンドメイドで手掛けており、使っているミシンはなんと1906年製!かるく100年を超えているヴィンテージミシンがここでは現役で活躍しています。
このミシンを使う理由は、帆布やデニムなど厚手の素材を縫うのに適しており、段差があってもステッチが乱れず美しく仕上がるから。縫い目のひとつひとつにまで、品質へのこだわりが詰まっています。
こちらのミシンも、『日曜製作所』には欠かせないもののひとつ。チェーン刺繍を施すためのミシンであり、足でペダルを操作しながら、ミシン台の下にあるハンドルをぐるぐる回すことで刺繍を施します。この操作がとても難しく、思い通りにスイスイと刺繍が出来あがる様子は、まさに職人としての技の賜物!
実は、このチェーン刺繍をトートバッグに入れられるのも、『日曜製作所』のスペシャルな特長のひとつなのです。自分のイニシャルや贈る相手へのメッセージ、イラストなどお好みに合わせて入れることができます(料金は応相談)。
チェーン刺繍はプリントとは違い、糸で縫うことで独特な風合いや味わいが生まれるところが魅力。どんなデザインにするか迷ったら、職人でありデザイナーでもある甲州さんに気軽に相談してみてください。さらさらっとラフスケッチを描いてくれますよ。
親子ペアで持てる「サコッシュ」は、11月デビューの新作
このアイテムは、今回の取材の話をお伝えしたときに、親子で楽しめる商品はありますかと聞いたら「じゃあ新作を用意します!」と甲州さんが企画してくれた帆布のサコッシュ。
コロンとしたフォルムとポップなカラーリングが可愛いでしょ?こちらもカラーオーダーができて、3カ所のパーツ(ボディ、ポケット、ヒモの取り付け部)と、ジッパー部分、ヒモ部分の色がそれぞれ選べる仕様。これは色選びで迷ってしまいそうですね!ヒモの長さを調節できるパーツ付きなので、お子さんの成長に合わせてフィットさせることができます。
サーファーのパパ向けのサーフトランクスも開発中!
店内に置いてある何本かのサーフボードは、空いた時間に波乗りを楽しむ甲州さんの私物。いま甲州さんが新たに企画しているのは、夏場の波乗りに欠かせないサーフトランクス。何度もテストを重ねて、ようやく商品化できる段階までたどり着いたそう。
衣料用の帆布で作られており、洗濯しても縮みにくい性質を持っています。こちらももちろんオーダー可能で、ボディやステッチ糸、ヒモの色を選べるようにするとのことです。また、サイズは28から36インチまであり、レングスも3パターン用意。クラシックな短めのレングスを選んで波乗りするのもスタイリッシュですね!2022年2月発売予定なので、お楽しみに!
商品は基本、無料でメンテナンス。長く使えてサステナブル!
ファッションの中でも特に「バッグ」が大好きで、若い頃に仲間のためにバッグを作ってあげたことが、今の仕事に就くきっかけになったという甲州さん。
自分と同じくバッグが好きな人に、ずっと愛用してもらいたいという思いから、できるかぎり修理を受け付けているそう。特別な材料代がかからない場合は、無料で修理してくれます。お子さんが小さな頃に買ったバッグを、お子さんが大人になってもずっと使い続けられるって、とても素敵なことですよね。無料メンテナンスは『日曜製作所』ならではの、サステナブルな取り組みのひとつです。
『日曜製作所』という名前のとおり、日曜日みたいなワクワク感と楽しさがあふれる店内。仕入れなどでオープンしていない日が多いため、オープン日についてはInstagramでお知らせしているそう。ぜひInstagramアカウント(@nichiyoseisakujo)のフォローを。
天気のいい日に、極楽寺近辺を散歩がてら、いちど遊びに行ってみてください。
日曜製作所
住所 |
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〒248-0023 神奈川県鎌倉市極楽寺2-1-18 [Googleマップ] |
アクセス |
江ノ島電鉄 極楽寺駅から徒歩2分 |
電話 |
0467-67-0976 |
営業時間 |
11:00から日没まで ※定休日と営業時間はInstagramをご確認ください |
定休日 |
不定休 |
WEBサイト |
https://nichiyoseisakujo.com/ |
SNS |
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泡盛と波乗りと、ファンクとルーツレゲエと、アメリカの古着と、2人の息子と、そして何より奥さんのことが大好きな、大阪出身で茅ヶ崎在住のライターです。ちなみにエラそうな態度の人が苦手です笑