茅ヶ崎『まちのスコーレ』は多拠点型の学校。多様な遊び・学び・居場所がここに

「まち全体が遊び場・学び場」をコンセプトに、青少年の生きづらさの解消と地域の関係性の希薄さの改善をテーマに活動する『まちのスコーレ』。2024年から茅ヶ崎市を拠点に、多様な遊び・学び・居場所を提供する「多拠点型の学校」としての活動をしています。

茅ヶ崎・まちのスコーレ

スコーレとは、ギリシャ語で「遊び・学び・余暇」を一言で表す言葉。英語の「SCHOOL(スクール)」の語源でもあります。矢野さんが「スコーレ」という言葉を、地域に広げていきたいと思ったことが『あそびのスコーレ』が生まれるきっかけに。

まち全体が遊び場・学び場って何だか楽しそう!
今回は『まちのスコーレ』代表の矢野雅大さんに、活動内容と活動への想いをお伺いしてきました。

矢野さんの経験が『まちのスコーレ』が生まれるきっかけに

「どう生きるのか」「世界はもっと広いかもしれない」
自分を探求できるきっかけを、子どもたちや自分たちに届けたいという思いで始まった『まちのスコーレ』。そこには、矢野さん自身が子どもの頃に感じた閉塞感がありました。

まちのスコーレ代表の矢野雅大さん

『まちのスコーレ』代表 矢野雅大さん

「1977年生まれの僕は、ロストジェネレーションと呼ばれる世代。いい大学に入って、大企業に入ることに価値があるとされ、受験戦争でとても息苦しい毎日を送っていました」と矢野さん。そしていざ親になってみると自分が感じた閉塞感を、子どもたちにも強いている社会の雰囲気や子育て環境があることに気がつきます。

まちのスコーレのイベント風景

多世代が交流できるイベントも開催

年々増加する不登校児童の数。「国が出すデータを見ている限り、子どもが生きづらさを感じる背景は、教育にあるのではないかと」と矢野さん。「学校で学べることはたくさんあります。ただ、学校という小さな社会で生きづらさを感じている子どもがたくさんいることも事実。公教育と地域で居場所づくりをしている人たちをつなげ、遊び、学べる居場所の選択肢を増やすことで、生きづらさを解消にも役立てるのでは」。『まちのスコーレ』が生まれた背景には、矢野さんの実体験に基づく想いがありました。

『まちのスコーレ』は多世代がごちゃ混ぜになった居場所

『まちのスコーレ』の軸は、いろんな人に出会い、いろんな体験が街の中でできること。「地域の多様な他者との関わりを大切に、大人も子どももごちゃ混ぜな居場所を作りたい」と矢野さんは言います。

多世代が交流するまちのスコーレ

「一つの場所に集まってみんなで同じことをするのでは、限られた影響力しか届かない。いろんな事業者さんとのつながりをワークショップなどで可視化して、参加する人たちへの選択肢を増やせていけたら」と矢野さん。それを遠くから見た時、街全体が遊び場や学校になっているという構造を実現したいのだそうです。

まちのスコーレで地域交流する大人と子ども

「いろんな人に会うことでいろんな価値観に触れることで、その経験は対応力やコミュニケーション力などの非認知能力が養われる要素になっていくのではないかと思うんです」と矢野さん。その結果、人間関係において、衝突を回避する柔軟性、「こんな時どうしたらいいのか」という瞬発力が身についたり、自分の新たな可能性や自分が自分らしくいられる場所を見つけていくなど「なんだかいい感じ(ウェルビーイング※)」につながっていくのではないかと、矢野さんは考えます。

※ウェルビーイング:個人や社会が、肉体的、精神的、社会的に満たされた良い状態であること

『まちのスコーレ』の活動内容をご紹介!

まちのスコーレとは「学校(遊び場・学び場)」のこと。授業を「カリQラム(カリキュラム)」、先生は「ハカセ」、生徒は「アソビスト」と呼びます。ことば、さんすう、アート、農業、性教育…。色々な分野のハカセいるので、「カリQラム」もバラエティ豊か!「カリQラム」は地域の活動している団体と緩やかにコラボしているのが特長で、地域の人たちとつながることができるのも魅力です。今回は定期的に開催されているイベントをご紹介します。

毎月第2土曜日
まちのスコーレ カリQラム inたんぽぽはうす

茅ヶ崎市香川の地域とのつながりを大切にしながら子育てを応援する団体『たんぽぽはうす』で、“わたし+みんなのウェルビーイング”を目指して、“おもわず遊ぶおもわず学ぶ”をテーマに活動しています。カリQラムの内容は毎月変わるので、最新情報はまちのスコーレ公式Instagramをチェックしてください。

子育て支援施設・たんぽぽはうすにてまちのスコーレカリQラム

カリQラムの例

こどもラジオの公開収録

まちのスコーレラジオ(spotify)では、様々なゲストを招いて収録配信。「こどもラジオ」企画も配信していて、公開収録を6月に実施予定です。参加者を募集予定なので、詳細は公式Instagramをチェック!

こどもショップ

こどもたちが自分で創ったものを販売します。5月10日(土)の開催日には、オリジナルシールづくりのワークショップを予定。現在出店者も募集しています。

たんぽぽはうすについて、もっと詳しく!

毎月第3土曜日
まちのスコーレカリQラム inケイコさんの家

茅ヶ崎市にある自然いっぱいなケイコさんのお庭で、のびのび過ごすカリQラム。食べたり、遊んだり、ゆっくりしたり、季節の風を感じながらみんなで一緒に過ごすことができます。カリQラムの内容は毎月変わるので、最新情報は公式Instagramをチェックしてください。

まちのスコーレ・ケイコさんの家

カリQラムの例

『スイーツづくり』

パティシエのハカセを迎えしてスイーツ作り(別途参加費)

『糸つむぎ体験』ワークショップ

綿から糸を紡いでブレスレットを作ります(別途材料費500円)

ごはんづくり

みんなでお昼ご飯をつくります(別途材料費)

『おしゃべりのゆ♨️』

20代の大学生や社会人メンバーがホスト役の対話コーナー

『つくれBAR』

廃材などを使った自由遊びコーナー

自由あそび

ボッチャ、バトミントン、ゴルフの打ちっぱなし、ブランコなどで

毎週日曜日
カルチャーコットンクラブ

糸を紡いで布になるまでを体感したい人、この指と〜まれ!『遊びのスコーレ』のパートナーの「農園つづく」さんの畑で、季節を通して綿作りに挑戦します。会員向けの季節の素材を使った草木染めイベントなどを、年4回開催予定。農園のお手伝いも状況に応じて行います。

カルチャーコットンクラブのイベント風景

おうちにハカセ

他にも、オンラインを使ったカリQラムを提供する「おうちにハカセ」のサービスも。「ことばとあそぼう+」など子どものためのカリQラムや、性教育、創作折り紙、子育てコーチングなど、多彩な内容で展開。気になるテーマについて、おうちでじっくり深掘りをすることができます。
おうちにハカセの詳細はこちら

まちのスコーレラジオ

『まちのスコーレ』ラジオ(PODCAST)もオンエア中!エア職員室から、『教育・遊び×まちづくり』をテーマに、地域の方々&ヒトの声をお届けしています。
まちのスコーレラジオはこちら

まちのスコーレのイベントに参加する人々

「続けていくことが、ひとつのゴールだと思っている」と矢野さん。いろんな人が「あってよかった」と思う場を作っていきたいと今後の展望を語ります。
学校でもない、家庭でもない、第3の居場所。『まちのスコーレ』の今後の活動に目が離せません!

ライター:honobono
夫の転勤であこがれの地、湘南へ。茅ヶ崎在住。湘南の太陽をいっぱい浴びて、美白とは縁遠い生活を満喫中。2023年に保育士資格を取得。湘南で子育てを楽しむヒントを、お母さん目線で提案していきます。
茅ヶ崎子育てインフォメーション
湘南の子ども習い事
定番・おすすめの湘南土産

おすすめ記事

  1. 茅ヶ崎・みんなの居場所「かんさんち」

    茅ヶ崎『かんさんち』はみんなの居場所。子どもと一緒に、訪ねてみよう!

  2. 辻堂・たんQ教室

    辻堂『たんQ教室』は教具を使う算数教室。さらにレッスン内容が充実!

  3. ひらつか☆スターライトポイント事前申込受付中!

    プレミアム付き!『ひらつか☆スターライトポイント』事前申し込み受け付け中!!

  4. 運動塾『湘南ゴールデンエイジアカデミー』で運動する子ども

    運動教室『湘南GoldenAgeアカデミー』で子どもの運動神経を育もう!

  5. ベビーサイン教室

    きっこ先生の『ベビーサイン』教室で、赤ちゃんとの会話を楽しもう!

  6. イベントの様子

    マッサージ、ジェルネイルも低価格で!茅ヶ崎のリベンデルで定期開催中の『ベビーカフェ』