みなさん、ブラジリアン柔術をご存知でしょうか?ブラジリアン柔術はブラジル発祥の格闘技の一つで、今“もっとも楽しく学べる格闘技”として男女を問わずに人気があり、子どものお稽古としても関心が高まっています。
湘南にも、幼児から本格的なブラジリアン柔術が学べるスクールがあると聞き、伺ったのが逗子の『SUPREME(スプリーム) 柔術アカデミー』。
銀座通り商店街の老舗洋菓子店『珠屋』を通り過ぎて1、2分のビルの2階です。
教室の大部分に敷き詰められた広くて柔らかいマットの上では幼児達がすでに練習をしています。広い練習場は白と木目を基調とした清潔感あふれるインテリアで、女性でも抵抗なく入れる空間です。
ブラジリアン柔術って何だろう?
「ブラジリアン柔術は、日本から移民した柔道家、前田光世とともに『柔道』がブラジルに渡り、護身術の要素などを取り入れて進化した格闘技です。この進化にグレイシー一族が深く関わったことからグレイシー柔術とも呼ばれています」と語るのは、『SUPREME 柔術アカデミー』代表の佐野良次郎先生。
「柔道は相手を綺麗に投げて一本、もしくは押さえ込んで一本を取ることを競う競技ですが、柔術は基本寝業が主体で相手を押さえ込み、そこから絞め技、関節技を決めて相手から“完全に参った(タップ)”を取ることを目指しています」
元々は柔道から派生したものなので、道着を着る、帯を締めるなど、柔道と似ている所も多いそうですが、柔道は完全なるスポーツであるのに対し、柔術はスポーツではあるのですが、治安の悪いブラジルで進化したものなので、護身術の要素が濃い格闘技なのだそうです。
『SUPREME 柔術アカデミー』 のキッズクラスで柔術を体験!
それでは、『SUPREME 柔術アカデミー』キッズ柔術のクラスを体験してみましょう!
クラスは60分と幼児でも飽きずに楽しめそうな長さです。まずは帯を締め直し、挨拶からスタート。
キッズクラスでは、幼稚園から小学校までの子ども達が一緒に学んでいます。
まずは体慣らしのランニングや受け身の練習となるエクササイズが続きます。
準備運動が終わると護身術や競技テクニックの打ち込み練習です。友達同士で組んだり、コーチに教えてもらいながら行います。打ち込み練習が終わったら、いよいよスパーリングの時間。試合さながらの実践練習です。
ちなみに、写真の男の子はまだスクールに通い始めて3回目の初心者だそうですが、なかなかカタチになっていました。
幼児を教えている貴文コーチは佐野先生の息子さん。親子でクラスを教えているところからも、このスクールのアットホームさが感じられます。
小学生になると大人顔負けの迫力。素早い動きの応酬から、受け身の音も響き渡ります。
佐野先生も体を使っての直接指導をされています。
幼児クラスのサポートコーチをしているチカさんは3児のママさんで、日本とアメリカの大会でチャンピオンになった実力者!ママさんが教えてくれると聞くだけで、安心感が増しますよね。
『SUPREME 柔術アカデミー』は、護身術もきちんと教えてくれるところが特徴です。
「最近スポーツや競技としての柔術だけを教えるスクールが多いようですが、『SUPREME 柔術アカデミー』では柔術の基盤である護身術もきちんと教え、いざと言う時に、実生活でも活用できるようにしています」と佐野先生。
女性はもちろんですが、最近は日本でも子どもに対する犯罪が男女を問わず増えているので、子どもの頃から護身術を身につけておけば安心です。
6歳の女の子でも足首を抱えることで、大人の男性を倒すことができました。
コーチ達のスパーリングを見ることも勉強の一環です。
子ども達にとって、良きお兄さん的存在のタイロンコーチは何と高校生!佐野先生と8年ほど前から横浜のAXISで一緒に練習している、期待の若手だそうです。
クラスの最後には、進級発表が行われます。『SUPREME 柔術アカデミー』は進級制度を取り入れることで、子どもに目標を持たせ、やる気を継続させるようにしているそうです。
進級すると先生が帯に白テープのラインを加えてくれて、ラインがたまると新しい色の帯がもらえます。これはやる気が上がりますね!
進級した少女はとても得意気で嬉しそうでした。
ブラジリアン柔術を習って、自分自身を信じられる心を育てよう!
逗子生まれの佐野先生は元々ヨットの選手でしたが、35歳の時に柔術に出会ったそうです。世界大会でも活躍する選手になり、ヒクソン・グレイシー柔術の日本支部AXIS柔術アカデミーの公認校として2年前に『SUPREME 柔術アカデミー』を開校しました。
35歳と選手としては遅いスタートだった佐野先生。しかし、柔術の魅力のヒントはそこにあるそうです。
「多くのスポーツ、特に打撃系の格闘技は持って生まれた運動能力やセンスが上達に大きく左右しますが、柔術はとにかく練習量。運動能力が高くなくても、練習を重ねることで強くなれます。要は“理論”なんです。練習して理論を頭と体で覚え込み、テクニックを磨いていく事で、確実に強くなれます」
だから女性はもちろん、30代から始めた先生でも強くなれたのだと佐野先生は思っているそう。
「今まで多くの子どもの指導をしてきましたが、人前に出るのが苦手な消極的な子が、柔術を始めてから何にでも積極的に取り組む少年へと成長していく姿を多く目にしてきました。それは“努力すれば必ず強くなれる、目標は達成出来る”と言うことを柔術を通じて学び取った結果だと思います。
だから、自分に自信が持てない子ほど、柔術を始めて欲しいなと。今日のクラスにも来てくれていた子の中で、始めて見学に来た時には恥ずかしくてクラスに参加出来なかった子が、今年は運動会の応援団長としてみんなをまとめて活躍したと聞くと、とても嬉しいです」と、佐野先生は目を細めながら語ってくれました。
また、柔術は肌と肌が触れ合うスポーツなので自然と仲間と仲良くなれるし、「相手がいるからこそ頑張れる」そう学べるそうです。
「小学生が年下の子と組むときなどは、どう負かすかではなく、どうやって相手に気持ちよくタップを取らせてあげるかを考えているようです」と、佐野先生。
柔術を学んでいる子ども達は、自分が強くなったからこそ、自分よりも弱い人を気遣える少年へと成長していっているそうです。
もっとも楽しい格闘技、ブラジリアン柔術を『SUPREME 柔術アカデミー』で体験しよう!
アットホームな雰囲気で見学していてもとても居心地が良い『SUPREME 柔術アカデミー』。武道と言うと、礼儀とか色々と厳しいのかと思っていましたが、意外や意外。クラスの始まりや終わりには整列して挨拶はするものの、スパーリングのあとやクラスの最後は握手でお別れと、とてもフランクな印象です。
「敷居の低さも柔術の魅力です」と、佐野先生。さすが、南米で進化した格闘技。形式にはあまり拘らず、自由な雰囲気で楽しめるところが、「最も楽しい格闘技」と言われる訳なのだと見ていて分かりました。
練習を重ねることで必ず強くなれる柔術。続けると体が強くなるのはもちろん、子どもに正しい自信をつけさせ、しなやかな心を育む手助けとなるスポーツです。『SUPREME 柔術アカデミー』では無料体験もありますので、まずは一度見学を。柔術を学ぶ子ども達の生き生きとした姿をご覧ください!
教室情報
名称 | SUPREME(スプリーム)柔術アカデミー |
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住所 | 神奈川県逗子市逗子1-8-1 |
電話 | 046-884-1017 |
HP | https://supreme-bjj.com/ |
スケジュール | 【キッズクラス】 毎週火曜・木曜日 午後5時45分から午後6時45分 |
地図
ライター:zion_mama
東京の某ラジオ局の広報職を経て、雑誌やフリーペーパーのライターに。鎌倉在住。音楽と美味しいごはんが大好き。子育て中のママ目線で、湘南の遊び方を提案していきます。