インタビュー:大河内奈々子さん 女優 / フラワースタイリスト

moana People vol.23
湘南で自分らしく輝いている方に、様々な活動のお話とご自身が感じる湘南の魅力を伺っていく『moanaPeople』。

第23回目は、女優であり、フラワースタイリストとしても活躍されている、大河内奈々子さん。
15歳の時に雑誌『セブンティーン』(集英社)の専属モデルとなって以来、CM、ドラマ、映画と出演を重ね、2004年にはドラマ『牡丹と薔薇』の主役に抜擢され、「ボタバラブーム」として社会現象に。

東京から葉山に移住し、現在はフラワースタイリストとしても活動されています。一児のお母さんでもあり、多忙な毎日を過ごす奈々子さん。これまでの芸能活動やお花の仕事との出会い、海の近くでの子育てについて、今後の展望など、魅力的なお話を伺っていきます。

大河内奈々子さん 女優/フラワースタイリスト

大河内奈々子さん
女優 / フラワースタイリスト
15歳でモデルデビュー後、女優として数々の作品に出演し、キャリアを積む。2013年からお花の勉強を開始し、2015年に本格的にフラワースタイリストとして活動を始める。2019年 オンラインフラワーショップ『blooom(ブルーム)』を、2020年 YouTubeチャンネル『大河内奈々子channel』を開設。オンラインショップではフラワーアレンジメント、お祝い花、ウエディングブーケを中心に販売し、季節ごとにワークショップなども開催している。

Instagram @nanakoohkouchi
Website blooom
Online Shop blooom by nanako ohkouchi
YouTube 大河内奈々子channel


モデルの仕事を経て、学びと成長のある芝居の世界へ

ーー今までの経歴をお聞かせください

大河内さん:15歳の時、スカウトされて人気ファッション雑誌『セブンティーン』の専属モデルになり、18歳の時に映画で女優デビューしました。

大河内奈々子さんのセブンティーン専属モデル時代 width=

『セブンティーン』の専属モデルとして活躍していた頃

映画デビュー作は、井筒和幸監督の『岸和田少年愚連隊』。井筒監督は、並みいる監督の中でも特に演出の厳しい“鬼監督”として知られる方。それだけプロフェッショナルで本気度が高い方で、現場でヒートアップした時、私もたくさん怒鳴られました。ですが、厳しくしてくれる方がいるのは学ぶチャンスであり、ありがたいこと。メンタルも演技も鍛えられました。共演者がお笑い芸人の方々でしたので、場を和ませてくれてすごく楽しく、初めての映画出演の苦難も乗り越えることができました。
モデルのお仕事が好きでしたので、お芝居に絞るのは寂しかったのですね。しかし、その後も映画、ドラマなどキャリアを積んでいき、最終的にはお芝居の方に専念しました。

ーー多くの映画、ドラマなどのお仕事をされてきましたが、特に印象的なできごとはありましたか?

大河内さん:やはり、初めてのお昼のドラマ出演だった『牡丹と薔薇』はとても印象に残っています。世間では、「ボタバラブーム」が巻き起こっていたようですが、反響があったのを全く知らず…。ヒットを知った時びっくりしました。朝5時起きで夜遅くまでずっと撮影でスタジオにこもっていて。それが週5日くらいあるハードスケジュールでしたので、外の世界に疎くなっていました。あれだけ多くの方に観ていただいて世間の反響があって、昼ドラの撮影の苛酷さも知ることができて、たくさんのことを勉強できました。一生のうちに代表作と言っていただけるあの作品に出会えて、とても幸運でした。

女優という職業について語る大河内奈々子さん

お芝居は、学び続けるもの。関われるということが、ほんとうに幸せです。どんな役でも演者によって違って見えると思うので、私自身がどれくらいその役にエネルギーを注げるか、毎回が挑戦だと実感しています。

時代劇に出演した時の大河内奈々子さん

2015年頃、時代劇に出演した時のスナップ

子育てに専念していた期間は、現場から離れていました。現在は息子が中学生になり少し余裕が出て来たので、新しくスタートする気持ちで、大好きなお芝居やモデルのお仕事もまた頑張っていきたいです。

お花に触れることで、心が整う大切な時間

ーーフラワースタイリストになられたきっかけは?

大河内さん:中学から華道部だったので、お花や植物に馴染みが深く好きでした。子育てのスキマ時間にお花のスクールに通い、資格を取りました。さらにお花屋さんで修業した方がより深く学べると考え、すぐに知人の営むフラワーショップで働き始めました。
やはり、スクールのレッスンだけではわからないこと、現場でしか学べないことがたくさんあります。芸能のお仕事もそうでしたので、その経験が活かされました。

フラワースタイリストとして働く大河内奈々子さん

お店では子ども向けに、寄せ植えやオブジェ作りなど、季節のテーマでレッスンを行うキッズワークショップを定期的に開催していました。子どもたちが土や植物をいっぱい触ったり植えたりして、植物も生きているということを知るきっかけになればと開催していました。
子どもたちとの空間や時間が、毎回すごく楽しくて。子どもはみんな、私たちに大切な何かを教えてくれる先生のような存在です。

ウエディングの会場装飾を準備する大河内奈々子さん

ウエディングも担当し、多忙を極める

姉妹店の湘南店がオープンした時は、ウエディングの会場装飾もしていました。早朝3時頃に市場に行ってお花を仕入れて、作って、会場に9時までに届けて…。苛酷なスケジュールでしたが、息子が応援してくれていたので頑張ることができました。お花に触れて、作っているときは集中していて他のことを忘れてしまうほど。私にとって、マインドフルネスなのかなと思います。大切な、尊い時間です。

『blooom』でワークショップを開催

ワークショップでは季節のアレンジが人気

ワークショップは皆さんと時間を共有できる貴重で嬉しい時間。コロナの世になってから定期開催はしていないのですが、ちゃんと換気できて皆さんが安心して受講できる環境が整った時に、不定期で開催しています。世の中が落ち着いたら、また定期的にやりたいです。

フラワーショップ『blooom』では、ひとつひとつ心を込めて丁寧に、アレンジメントなどのお花をお作りしています。オンラインストアからご注文いただけますし、特別なお花はDMなどでご連絡いただければ特別な仕様で作らせていただきますので、いつでも仰ってくださいね。

子どもとしっかり向き合い、意志を尊重することを大切に

ーー奈々子さんが子育てで大切にしていることは?

葉山の海で話す大河内奈々子さんと息子さん

息子さんとはとっても仲良し

大河内さん:子どもと向き合う時間がとても大切だと思っています。納得するまで向き合った方が、後々後悔しないと思います。ある程度の時期までは、子どもを優先して自分の時間は後回しにして傍にいてあげる。そうするとお互い納得して、いつしか無理にではなくスッと離れられるというか、別の時間を過ごしやすくなるように身をもって感じました。

あと、言霊ってあると思っていて。息子が小さい頃から「優しいね」ってよく声をかけて育てていたのですが、穏やかで優しい子に育ってくれています。子どもが良いことをした時、優しいね、すごく大事なことだよね、って声に出して言ってあげること。話をする時もわかるよね、できるよね、って納得させてあげることが、目をかけて、気にかけてあげるということだと思っています。

葉山の海で遊ぶ大河内奈々子さんの息子さん

私にとってもそうだったのですが、中学・高校の6年間ってとても大事。その時間をどのような環境でどんな人と過ごすかを考えた時に、本人が希望する学校が出て来たので中学受験をしました。希望校に行くことができ、良いお友達に出会えたことが、受験をして良かったことです。

ただ闇雲に勉強をやらされて受験しても、子どもは伸びない。偏差値が高いことが正解ではなく、希望していた学校に行くことが目的。そこを親が間違えてしまうと、子どもは苦しんでしまう。大人になってからなら親の気持ちも分かるかもしれないけれど、その当時の自分にとっては無理にやらされることに費やす時間は、ただただ理不尽なことだと思います。

優しい眼差しの大河内奈々子さん

そんなこともあり、受験の相談をDMでいただくことが結構あって。子どもの受験でママ友同士だったのにライバルになってしまうので、なかなか周りに相談できず悩んでいる方が多いようです。私が経験したことだけでなく、中学受験が終わった友人たちからの幅広い情報も共有して、少しでも参考になれば嬉しいと質問にお答えしています。今後はYouTubeでも受験のお話などを発信して、ママたちのお役に立てたらと思っています。


ここで子どもを育てたいと思った逗子・葉山への移住

ーー東京からこちらに移住したきっかけ、今お住まいの地域を選んだ理由は?

大河内さん:息子が2歳半くらいまで東京に住んでいましたが、近所に公園も全然無くてわざわざ車で行ったりしていました。その頃東日本大震災が起こり、東京を離れて沖縄などにしばらく滞在していて。豊かな自然が身近にあり、安心して走り回れるところで子育てをしたいと、改めて思いました。考えた末、東京からも1時間くらいで行けて知人もいる。子どもが安心して遊べ、楽しめる場所がたくさんあるこちらに「ここで育てたい!」と移住を決めました。

逗子と葉山での子育てを語る大河内奈々子さん

逗子と葉山で子育てをして成長した息子は、この町がすごく好き。ずっと住んでいたいと言っています。好きと思える場所に住めているのは良かったね、幸せだねって、いつも話しています。息子が楽しそうにしているから、この地を選んで正解だったと思います。

葉山うみのホテルでの取材風景

東京にはお仕事の時、多くて週3回くらい行くことも。東京はやはりすごく魅力的な街。でも、今はお仕事する場所って思っていて。こちらでのんびり暮らす方が穏やかだし今の私には合っていると思います。車で移動することが多いから、鎌倉、逗子、葉山辺りが高速の乗り降りがしやすくて便利だったのも、この地を選んだ理由のひとつです。

ーーお子さんと楽しめる、湘南でおすすめの場所はありますか?

大河内さん:葉山を含めて湘南エリアってワンちゃんを飼っている方が多く、ドッグフレンドリーなお店も多いですよね。愛犬Tuffyとよく行く湘南国際村にある『Ven!Kitchen&Dog Garden』というドッグカフェがお気に入りです。

大切な家族、犬のTuffy

大切な家族、Tuffyも『Ven!Kitchen&Dog Garden』がお気に入り

オーナーさんも優しくて、ドッグランも広々としていて快適です。予約制なので自分のワンちゃんが伸び伸びと遊べる時間や環境を提供してくれるから、すごくおすすめです。アメリカの西海岸を思わせるおしゃれなカフェは、お料理がおいしい!と愛犬家の間でも評判です。

葉山の海を歩く大河内奈々子さん

あと、葉山御用邸に隣接する海に面した『葉山公園』もすごく楽しいところ。目の前に広がる相模湾と、夕陽もとても綺麗なの。一色海岸は、波が穏やかで海の透明度も高く磯もたくさんあるので、小さいお子さん連れの方にも遊びやすいですよ。

大河内奈々子さんオススメの葉山うみのホテル

『葉山うみのホテル』のお気に入りのカフェスペースにて

葉山うみのホテル』も、リゾート感があって素敵で、よくお邪魔しています。ごはんもおいしくて、息子はこちらのフォーが大好き。和室のお部屋もあるので、小さなお子さん連れも安心して宿泊できますよ。大浴場からもね、海がすごく綺麗なの!江の島や富士山を眺めながら入る温泉は、格別です。

もう一度デビューする気持ちで、チャレンジしていきたい

ーー今後の夢や展望をお聞かせください

大河内さん:少しずつ女優やモデルのお仕事に戻っていきたいなと思っています。新たに事務所を移籍したのですが、新事務所のスタッフの方は私がデビューした時からお世話になっていた方たちで。またご縁をいただけて、一緒にできるのが嬉しい。もう一度デビューする気持ちで、いろいろなことにチャレンジして頑張りたいと思っています。

葉山でママモアナの取材を受ける大河内奈々子さん

また皆さんにメディアを通じて、お目にかかれることがあると思うのですが、その時はぜひ応援していただけたら嬉しいです。

撮影協力

葉山うみのホテル

衣装協力

ドレス / BLUEBIRD BOULEVARD
ピアス / Suga Rita

ライター
ライター:aya_peco
大学時代から女性誌ライターを始め、様々な雑誌で執筆活動を経験。持ち前の好奇心と行動力で、スタイリングやファッションショーなどにも携わる。その後、アパレルのプレスを経て、結婚を機に大好きな湘南に移住。海と自然と可愛いものをこのよなく愛し、スローライフを満喫する日々を送る。

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