江ノ電由比ヶ浜駅から徒歩4分。鎌倉親子のカフェおうち『ミソラと、おひさまと』は、『MISORA cafe(ミソラカフェ)』があった場所に、2023年5月にオープンしました。
「家でもなく学校でもない、ママやパパ、子どもたちの居場所を作っていきたい」と語るのは、保育士と幼稚園の先生の資格を持ち、ベビーシッターとしても活躍する店主の安代 花音(あじろ かのん)さん。
今回は、『ミソラと、おひさまと』について、たっぷりとお話をお伺いしてきました。
赤ちゃんがいてなかなかお出かけができない…。
子どもが思いっきり楽しめることを探している…。
『ミソラと、おひさまと』は、そんなママさんやお子さんにおすすめしたいカフェ。ぜひ最後までご覧くださいね。
人気の親子カフェを引継ぎ、リニューアルオープン
「もっと気軽に親子が集まれる場を作りたい」
安代さんが由比ヶ浜で行った親子イベントが、『ミソラカフェ』の店主だった飯島さんとの最初の出会いでした。
そして飯島さんご家族が高知県に移住することになり、『ミソラカフェ』を閉めることに。その頃自身のInstagramに綴ってきた安代さんの想いや言葉に共感したという飯島さん。「ママさんやパパさん、そして子どもたちに向けて、安代さんの人生の中で、このような場を持つということを考えているのであれば、この場所を使ってくれませんか?」と、安代さんに声をかけてくれたそうです。
突然のお話に戸惑いながらも、たくさんの子どもたちとママさんの顔が思い浮かんだという安代さん。
「この場所であの子たちがいろんなことに挑戦できるんじゃないか、ママたちがゆっくりできるのではないか」安代さんは、『ミソラカフェ』の場所を受け継ぐことを決意します。
おひさまとには「雲に隠れていて姿が見えなくても、いつも近くにいるよ」という安代さんの想い。そして“ミソラ”との後にある“、(句点)”には、「文章の中に句点があるように、日常の中にもほっと休む時間を作っていただきたい」という安代さんの願いが。
「飯島さんご家族が『ミソラカフェ』で過ごした6年間の想いを聞き、ミソラという名前は残したいと思った」と安代さん。「ママが照らす空が美しい空でありますように」と想い込められた「ミソラ」はそのままに、店名を『ミソラと、おひさまと』と命名します。
お店の中には、子どもが楽しめる工夫がいっぱい!
ボランティア活動をしたフィリピンで貧困を目の当たりにし、その頃から環境問題にも興味を持つようになったという安代さん。壁に使用したペンキにもこだわり、子どもがふれても安心なサンゴの化石を原料とした自然塗料を使用しているそうです。
壁の塗り替えは、安代さんと知り合いのお子さんたちで。
壁の質感には手作りならではの味わいがあり、よく見ると子どもたちが描いた文字やイラストもあります。どこにあるかは、お店に行ってからのお楽しみ!
やわらかな陽光が差す店内には、子どもが喜ぶ工夫がいっぱい!壁に掲げられたおもちゃは『ミソラカフェ』当時のもの。
小さな椅子がセットされた机の上には、木のおもちゃたちが。これなら小さなお子さんでも飽きずに過ごすことができます。
もちろん、授乳スペースやオムツ替え台も完備。赤ちゃんや子どもに優しいサービスがありがたいですね。
安代さんがセレクトした手作り作品の販売も。こちらは「モノを生み出すなら有るもので」をモットーに、使わなくなった布などを使って作品を手掛けるショップ「myoko」のアクセサリー。他にもエコフレンドリーなアイテムが並びます。
冷めても美味しいおむすびのランチが好評!
「ママさんたちにリフレッシュしてほしい。申し訳なさを感じることなく、気軽に訪れる場所が作りたかった」という安代さん。ランチメニューにも、ママたちへの思いやりがいっぱい込められています。
ランチメニューは「おむすびおひさまプレート(1,550円)」。ひとつひとつ丁寧に結んだおにぎりが二つに、藤沢の「にこにこ農園」で愛情たっぷりに育てられた無農薬野菜、お味噌汁がセットになります。
子どもを優先し、温かいうちにご飯が食べられないことが多いママさん。「冷めてもおむすびとして美味しいお米、粒が大きくて満足感があるお米ってありますか?」とお米屋さんに相談。そして、お米屋さんが一緒に考えてたどり着いたのが、無農薬栽培されたササニシキ玄米の7分つき米でした。味付けは、「神宝塩」という塩のみ。シンプルだけに、お米そのものの美味しさが感じられます。
そのままでも野菜の甘さが感じられるという「にこにこ農園」の野菜たちは、素材そのものの味が楽しめる素焼きや、日替わりの小鉢で登場。
お味噌汁も安代さんが手作りした自家製味噌を使用。野菜の出汁のみの優しい味わいが楽しめます。
お子さんには同じメニューが少量で提供される「キッズおむすびおひさまプレート」を。すべて、肉・卵・乳・小麦不使用なので、アレルギーを持つお子さんでも安心です。
そして何より安心安全の食材を使用した優しいお料理なので、ママにとっても嬉しいですね。現在、離乳食の用意はないですが、350円で持ち込みが可能。ママとの取り分けもOKです。
安代さんがお店で手作りする米粉を使った「マフィン」もおすすめ。モチモチとした食感のマフィンは、バナナの自然な甘みで優しい美味しさです。
食後には、美味しいコーヒーを。藤沢の「7325COFFEE(ナミニココーヒー)」がお店のためにブレンドしたオーガニック豆を使用した、薫り高いコーヒーが楽しめます。
お子さんには濃縮還元なしの有機りんご・オレンジジュース(各390円)、赤ちゃんにはノンカフェインの赤ちゃん番茶もあります。
ワークショップで自分の好きなことを見つけてほしい
「ママたちと同じくらい、子どもたちも大切にしたい」という安代さん。平日夕方、子どもたちが学校から帰ってくる時間に合わせて、火曜・水曜・金曜に子どもたちのためのワークショップを開催しています。
「自分のことを好きになって、大人になっていってほしい」
子どもたちが夢中になれること、楽しいと思えることが増えることで、「自分が好き」という思いにつながっていくと安代さんは言います。そのためには子どもたちがさまざまな経験ができる場を、大人が作ってあげなければいけないと安代さん。ワークショップは、子どもたちがいろいろな経験を積み、体験をすることで自己肯定感を養ってほしいという思いがありました。
「また、少し先の時間を楽しみにしてほしい」と安代さん。「『次のワークショップが楽しみ』といったように、少し先のことにワクワクする気持ちを積み重ねることで、生きていく活力になるのでは」と言います。
アーティストの宮崎栞奈さんが主催する「じゆうああと」は、定期的に行われているワークショップ。「アートは枠や常識に収まらず、自分の表現したいことを自由に表現できるツールです」という宮崎さん。『じゆうああと』では、使わなくなった絵の具などをリユースし、キャンバスに子どもたちが思い思いに描きます。
この日の「じゆうああと」は、捨てられてしまう野菜や果物の皮、野草や花から抽出した色素を使った「ナチュラルアートワークショップ」。子どもたちは和紙やキャンバスに、思い思いに色を重ねていました。
ワークショップの内容や開催日等は『ミソラと、おひさまと』公式Instagramでチェックしてくださいね。
ここはママや子どもの、もう一つの居場所
「『子どもたちは、みんなで育んでいく』という言葉が、浸透していけばいいなと」と安代さん。ここに来ることで、またイベントを通じて、子どもたちをみんな育むということを感じてもらえたらと安代さんは願います。
『ミソラと、おひさまと』は、ママにとって陽だまりのような場所。そして子どもたちにとってはワークショップでの体験を通じ、自分が好きになれる場でもあります。
親子がほっと心温まる『ミソラと、おひさまと』。ぜひ、一度お出かけくださいね。
鎌倉親子のカフェおうち ミソラと、おひさまと
住所 |
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〒248-0016 神奈川県鎌倉市長谷1-2-8 [Googleマップ] |
アクセス |
JR鎌倉駅から徒歩18分 江ノ電 由比ヶ浜駅から徒歩4分 / 長谷駅から徒歩10分 |
電話 |
0467-37-3948 |
営業日 |
火・水・金曜日(土日不定期) |
営業時間 |
9:30〜17:30(ひとやすみじかん 9:30〜15:00 / 経験のじかん 15:30〜17:30 ※要予約) |
駐車場 |
無し(近くにコインパーキング有り) |
備考 |
授乳・オムツ替えスペース完備 |
SNS |
夫の転勤であこがれの地、湘南へ。茅ヶ崎在住。湘南の太陽をいっぱい浴びて、美白とは縁遠い生活を満喫中。2023年に保育士資格を取得。湘南で子育てを楽しむヒントを、お母さん目線で提案していきます。