moana People vol.11
湘南で自分らしく輝いている方に、様々な活動のお話とご自身が感じる湘南の魅力を伺っていく『moanaPeople』。
第11回目は、鵠沼海岸で人気のカフェ『7325COFFEE(ナミニココーヒー)』を営む、亀井雄介さんと里美さんご夫婦。3人のお子さんを育てながらカフェを営むお二人に、お店への想いや子育てのこだわり、子どもと遊ぶ湘南のおすすめスポットなどをお伺いします。
※ナミニココーヒーは移転しました。コーヒー豆はオンラインにて注文できます。詳細は公式WEBサイトをご覧ください。
亀井雄介さん・里美さん
藤沢市湘南台出身の雄介さんと横浜市戸塚区出身の里美さん。現在は長男・次男・長女の3人の子育て真っ最中。長男を妊娠した際に、カフェを始めようと決意。雄介さんがバリスタの専門学校に通いながらコーヒーショップで働くかたわら、パン職人の経験のある里美さんが自宅でパン作りの腕を磨き2013年に開店。本格的な焙煎珈琲や手作りスイーツが楽しめるうえにキッズスペースがあることで、ママたちの間で話題のカフェに。
行きたいコーヒーショップがないなら、作ればいい
――すっかり鵠沼海岸ではおなじみの『7325COFFEE』ですが、カフェを始めようと思ったきっかけは?
里美さん:結婚当初、オーストラリアで暮らそうという話があったのですが、そんな時に長男を授かり。私は日本で出産したかったので、日本に残ることにしました。仕事はすでに辞めてしまっていたので何をしようと思った時に、お互いにコーヒーを飲むのが好きだよねって話になり。朝、どこかにコーヒーを飲みに出かけようと思っても、行きたいお店がなかったんですよね。だったら、自分たちが行きたいお店を作ってしまおうと(笑)。
――ずいぶん思い切った決断ですね!
雄介さん:ふたりともサラリーマンには向いていない性格なんですよね(笑)。二人でのんびりと働くことができたらいいなと。
7325(ナミニコ)の店名に込めれた、海への想い
――7325(ナミニコ)の名前の由来はなんですか?
里美さん:「波がニコニコしていますように」という想いを込めています。津波がきませんようにと。「『7325』って何て読むの?」「ナミニコですよ」という会話があれば、東日本大震災の津波を忘れている人にも思い出してもらえるんじゃないかって。
雄介さん:東北応援ステッカーを制作しその売り上げを全額、東日本大震災の被災地に寄付しています。
他にもキラウエア火山の噴火で被災したハワイ島を応援するために、ステッカーの売り上げを全額寄付する活動も。『7325COFFEE』は、いつも困っている人を助ける活動をしています。
キッズルームがあるカフェ、ママたちの間で評判に
――自分たちが行きたいカフェを作ろう!ということでオープンした『7325COFFEE』ですが、どんなお店にしたいと思いましたか?
雄介さん:子供を連れていけるカフェが、このあたりにはあまりなくて。「おもちゃがひとつあるだけでとても助かるのに…」と、自分が子どもと出かけるときに思っていました。だったら子連れでも楽しめるカフェにしようと。畳一畳でも、キッズスペースがあれば違うんじゃないかなと。実際に「こんなキッズスペースが欲しかった!」と、仰るママがとてもたくさんいらっしゃいます。
――子供を遊ばせながらゆっくりコーヒーが飲めるなんて、ママにとっては夢のようですね!
雄介さん:子どもが騒いでも、うちは全然気にならないので(笑)。
コーヒーに関してはママたちの声から“ノンカフェイン”の需要があることを知り、豆を仕入れるように。最初はブラックで飲むノンカフェインコーヒーのみを出していたのですが、お客さんの要望で今ではカフェラテなど全メニューをノンカフェインで対応しています。
まあまあな値段で、最高においしいコーヒーを
――ママや子どもに優しい『7325COFFEE』ですが、ずばりこだわっていることは?
雄介さん:やはり豆の鮮度ですね。焙煎をして日がたってしまうと味が一気に落ちてしまうため豆を週に2回焙煎して、こまめに使うようにしています。100g3,000円もする高価なコーヒーでも、焙煎してから3週間も経つとおいしくないんですよ。僕のコーヒーは100gあたり500円程度の豆ですが、焙煎して時間が間もないのでその高価なコーヒーより圧倒的においしい。まあまあの値段で美味しいコーヒーを提供することにこだわっていますね。
カニを捕まえたりサーフィンしたり…目の前の海が遊び場
――鵠沼海岸が大好きなお二人ですが、実際にこの地で子育てをしていていいなと思うことは?
雄介さん:休みの日ですかね。海がすぐそばにあるので、どこに行こうか迷わなくていい。3人の子どもたちにウエットスーツを着せてサーフィンをしたりしています。雨の日も博物館に出かけたり映画を観に行ったり…。休みの日に家にいることはないですね。
――おすすめの遊び場を教えてください!
雄介さん:引地川河口の潮が引いている時間帯がおすすめですね。遠浅なので小さな子どもが一緒でも安心です。干潮時に行くとカニも沢山いますよ。
一番楽しい遊びは、潮が引いているときにボディボードに子どもを乗せて引っ張ると、シューっとロケットみたい水面を滑るんですよ。本当に爽快みたいで子どもたちが大喜びします。楽しいから海が好きになるんですよね。
子どもの時間にすべてを合わせる。それが7325流子育て
――カフェを切り盛りされながら3人の子育てをされていますが、子育てしていて壁にぶつかったことはありまか?
里美さん:ないですね。言い切れる(笑)。子どもを怒っちゃうこともありますよ。でも常に大人がふたりいるのが、わりといいのかなと。
雄介さん:そうそう。子どもたちにとって逃げ道があるよね。
里美さん:一緒に怒らないってことを決めていて、お父さんに怒られるとこっちに寄ってきたり。子どもにとってはお母さんが二人いるみたいで、やりづらいかもしれないですけど(笑)。
――子育てでぶつかった壁がないと言い切れるのはすごいですね! では、ご夫婦が子育てで大切にしていることはどんなことですか?
雄介さん:子どもと時間を合わせること、ですかね。運動会や発表会などは全部仕事を休んで観に行くようにしています。
里美さん:行けばよかったと後悔するなら休もう!と(笑)。子どもが大きくなっと時に、その分巻き返せばいいのかなと。
雄介さん:営業時間も子どもの生活時間に合わているんですよね。長男は2年生なんですけど、朝一緒に通学しています。僕もちょっと外に出たいから、一石二鳥というか(笑)。子どもが嫌がるまで一緒についていきたいですね。
――里美さんはどうでしょう?
里美さん:3人の子どもたちを、子ども同士で比べないことですかね。今日の自分が昨日の自分と比べでどうだったか、自分を自分で評価させるようにしています。3人で競争させてトイレに行かせたりすることはありますが、「あなたの年の時お兄ちゃんはこうだった」といったように、兄弟間で比べることはしないようにしています。
――最後に、ご夫婦で挑戦したいことはありますか?
里美さん:木々が溢れる自然豊かなところに暮らしたいなーという漠然とした思いはありますが、具体的に何かチャレンジしたいということはないですね。
子どもたちが無事に育ってくれたらと。自然の中で暮らしたいというのも、基本は子どもたちが軸にあるから。せっかく私たちのところに生まれて来てくれたので、大切に育てていきたいですね。
夫の転勤であこがれの地、湘南へ。茅ヶ崎在住。湘南の太陽をいっぱい浴びて、美白とは縁遠い生活を満喫中。湘南で子育てを楽しむヒントを、お母さん目線で提案していきます。