逗子『とちぎや とうふ工房』豆腐で広がる食の世界

JR逗子駅西口より、線路沿いを鎌倉方面へ徒歩8分。ウッドデッキが目印の『とちぎや とうふ工房』があります。
創業は昭和5年、昨年で創業90周年を迎えた老舗豆腐専門店です。

逗子の豆腐屋『とちぎや とうふ工房』の外観

豆腐屋さんらしからぬ外観の入口から店内に入ると、豆腐や揚げ物などの定番商品からスイーツ、人気店とのコラボ商品などなど、さまざまな商品が並びます。

逗子葉山エリアでは唯一の豆腐製造販売店『とちぎや とうふ工房』。その多彩な商品、そして豆腐への情熱とチャレンジをご紹介します。




大豆に魅せられて。豆の特長を引き出す豆腐づくり

『とちぎや とうふ工房』を創業した初代は栃木県出身。逗子市小坪に昔あった豆腐店で修行を経て独立。ここ逗子市久木の地にお店を構えたのが昭和5年のこと、店名の『とちぎや』は「栃木県」が由来です。

創業90周年を迎えた『とちぎや』は、現在3代目と4代目の二人で、日々の製造から商品開発、地域協力やイベント出店を担っています。
今回お話を伺った、3代目の亀田 勝さんです。

逗子の豆腐屋『とちぎや とうふ工房』の3代目店主

がっしりした体つきと手指が「職人」そのもの!

日々の豆腐づくりは店舗横の製造工房で、毎朝4時から作業が始まります。

逗子の豆腐屋『とちぎや とうふ工房』の製造工房

その日の製造が終わり、翌日に備えて清掃中の工房

日々の気候や湿度の変化で変わる豆腐の状態を見極めながら、寒い冬も暑い夏の日も、冷たい水と熱い蒸気の中で豆腐づくりは行われます。作業中は、いつも工房周辺に大豆の香りがふわっと漂っています。

昔ながらの「木」の道具を使用

『とちぎや』の商品はすべて国産の、品種改良されていない在来品種の大豆を使用。

ひとえに同じ「大豆」といっても様々な種類があるそうで、豆によって豆腐の味も大きく変わるそうです。
たとえば、兵庫県や鳥取県に伝わる「もち大豆」は、名前の通りもちもちした食感に。「肴豆」は強い風味と甘み・香りがあり、お酒のつまみに最適なことから命名された新潟県の在来種です。

「その豆が持つ特長を、豆腐にしたとき最大限引き出してやれるか。そこが面白い」と亀田さんは話します。

逗子の豆腐屋『とちぎや とうふ工房』の大豆

店内には『とちぎや』で使っている大豆のディスプレイも

その亀田さんが衝撃を受けた豆が、葉山に伝わる在来品種「たのくろ豆」。地元農家が毎年10月ごろ、一週間程度だけ少量を枝豆として販売していたそうで、相模湾からの海風のミネラルをたっぷり含んだ品種です。

その「たのくろ豆」を使った豆腐を作りたい!と自ら各方面から種豆をかき集め、知り合いの農家さんと一緒に種まきから収穫まで行い、「たのくろ豆」20㎏確保に成功。その豆で、今年の2月に限定50個の販売まで実現させました。

逗子の豆腐屋『とちぎや とうふ工房』の大豆「たのくろ豆」

青みがかった豆で、豆腐にするとほんのりと緑色に!

「大豆は蒸して食べるとその豆が持つ特長が一番よく分かるけれど、『たのくろ豆』は別格!香りも強くてとても甘い。大豆の産地ではない三浦半島にこんなすごい豆があったとは。まさに金鉱を掘り当てたような気分だよ」と笑います。

もちろん、来年製造用の種豆もしっかり確保。次回の販売が今から楽しみです!

子どもも食べやすい、さまざまな商品がずらり

それでは、『とちぎや』おすすめの豆腐や揚げ物商品をご紹介します。
店内には、定番の「絹豆腐(192円)」や「木綿豆腐(204円)」、「油揚げ(2枚157円)」をはじめ、さまざまな商品が並びます。

逗子の豆腐屋『とちぎや とうふ工房』の「くみ出し豆腐」

乳幼児でも安心して食べられる「くみ出し豆腐(316円)」

子どもにおすすめの商品を聞くと、イチオシは歯が少ない小さな子でも食べやすい「くみ出し豆腐」。木綿を型に入れて固める前のものを汁ごと袋に入れたもので、大豆の甘みを丸ごと味わえます。

毎週土曜日10~12時には店頭で出来立てを食べることもできるそうで、子どもも無言で食べるほどの美味しさだとか!

逗子の豆腐屋『とちぎや とうふ工房』の豆腐

「地大豆豆腐(378円)」と「炒め用水切り豆腐(214円)」

「地大豆豆腐」は神奈川県産津久井在来大豆を使用した、豆の甘みを活かした濃厚な味わい。冷ややっこなどで、ダイレクトに食べていただきたい一品です。

写真右の、筆者宅でも夕食に重宝している「炒め用水切り豆腐」もおすすめ。程よい水切り加減と固さで、野菜や肉と炒めてもべちゃっとしません。それでいて豆腐のふんわり食感が残っているのが嬉しいです。

逗子の豆腐屋『とちぎや とうふ工房』の「がんもどき」など

豆腐がしっかり感じられる揚げ物商品も充実!

すりおろした生の大和芋をつなぎに使った各種「がんも」はとても柔らかくて、煮ても焼いても美味しい!季節限定商品もあり、今なら「菜の花がんも(257円)」が楽しめます。

逗子の豆腐屋『とちぎや とうふ工房』の大豆や豆乳

5時間かけて蒸しあげた大豆や豆乳も

オリジナルスイーツから人気店とのコラボ商品も!

『とちぎや』ではオリジナルのスイーツ商品も充実。まず、入口からすぐ目に入るのが、ショーウィンドウに並んだ各種「豆腐屋ぷりん」。

逗子の豆腐屋『とちぎや とうふ工房』のオリジナルスイーツ

大豆クリームをホイップした「ソイクリーム(280円)」

「プレーン(180円)」から「黒みつ(200円)」、葉山『日の出園』さんのほうじ茶を使った、ほろ苦いソース付きの「ほうじ茶(240円)」もあります。
また、「豆乳入りソフトクリーム(260円)」を、各「豆腐屋ぷりん」の料金プラス50円でトッピングできます。

逗子の豆腐屋『とちぎや とうふ工房』の豆乳ドーナツ

「豆乳どーなつ(1個90円、5個セット400円)」

しっとり軽い食感で甘さは控えめ、何個でも食べられちゃう「豆乳どーなつ」。火・木・土曜日の限定販売です。

逗子の豆腐屋『とちぎや とうふ工房』の豆乳キャラメル

「豆乳キャラメル(1個20円、31個600円)」

亀田さんが隠れた人気商品と言う「豆乳キャラメル」は、優しい甘さとその大きさが特長。筆者の息子は「このキャラメル、いつまでもなくならない!」と大喜びです。

そして、買い物がさらに楽しくなる、各種人気店とのコラボ商品もあります。

逗子の豆腐屋『とちぎや とうふ工房』の豆腐ソーセージ

一本一本丁寧にカットされた真っ白なソーセージ

こちらは、京急線横須賀中央駅近くにある有名肉屋『松坂屋』さんとのコラボ商品の「とうふソーセージ(4本入り500円)」。味つけはほんの少しの塩とこしょう・三温糖のみ、豆腐と肉の甘みで優しい口当たりです。子どもも食べやすく、冷凍保存できるので常にストックしておきたい一品です。

鎌倉・かかんの麻婆ソース

「おうちで作れるかかんの麻婆ソース(1,200円)」

鎌倉・梶原に本店がある麻婆豆腐の人気店『かかん』さんの麻婆ソースの販売も。大人向けの辛さですが、『とちぎや』の豆腐と一緒に作ればそれはもう極上の、旨みたっぷりの麻婆豆腐が自宅で味わえます。

また近々では、『湘南石鹸』さんの出張販売を店頭ウッドデッキで開催。逗子在住の『湘南石鹸』愛用者の声で実現したそう!

湘南石鹸の出張販売

湘南地産の天然素材を使った無添加の『湘南石鹸』

ほかにも、以前ママモアナでもご紹介した逗子のカフェ「くじらぐも」さんでは、『とちぎや』の豆腐を使った「ソイベーグル」が食べられるなど、さまざまなコラボ企画が満載です。




大豆を広める運動や地域協力も積極的に

食育の一環として、全国の小学校に広がる「大豆100粒運動」に長年携わっている亀田さん。会長でもある料理家・辰巳芳子さん監修の絵本『まほうのおまめ』に、豆腐職人のモデルとして登場しています。

料理家・辰巳芳子さん監修の絵本『まほうのおまめ』

豆腐づくりのページに登場!

また地域の小学校では、豆腐や味噌づくり教室の指導者としての活動もされています。

店内壁面には子どもたちのかわいいお礼メッセージが

「子どもたちが生まれ育った土地を思い出したとき、『とちぎや』という豆腐屋があったな、豆腐も一緒に作ったなと、記憶に残ってくれると嬉しい」と亀田さんは話します。

逗子の豆腐屋『とちぎや とうふ工房』の豆腐作り

今日も工房で、朝からいつもと変わらず豆腐作りに向き合う亀田さんの姿が想像できます。
そんな職人の手が作り出す、豆腐から広がるさまざまな商品とチャレンジ。ぜひ、お店で体感してみてください。

ライター
ライター:jpbanana
家族は夫・息子・犬一匹。東京→逗子生活も10年以上経過。海で泳ぎ、川で魚を探し、緑の中で虫採り。これからも子どもと一緒に楽しい発見をして、たくさんのママとシェアできたら嬉しいな。

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