『葉山しおさい公園』を、子どもとゆっくり散策しよう!

葉山の一色海岸沿い、御用邸のすぐ近くにある『葉山しおさい公園』。
ここはもともと葉山御用邸付属邸で、大正天皇崩御・昭和天皇皇位継承の地として町の史跡に指定されている由緒ある場所です。昭和62年(1987年)に『葉山しおさい公園』として開設され、「かながわの公園50選」にも選ばれています。

葉山しおさい公園の正門入り口

『葉山しおさい公園』正門(2021年4月2日撮影)

園内は美しい日本庭園と相模湾も一望できる散策路、また、相模湾の海洋生物をテーマに豊富な展示物が並ぶ『葉山しおさい博物館』もあり、見どころも充実。

入園料は、大人300円/小・中学生150円/未就学児は無料。園内見学中は無料で駐車もできるので、車でアクセスもしやすいです。
葉山の山と海に囲まれたとても静かな場所で、子連れでも穏やかな時間を過ごせます。

ゆっくり丁寧に散策したい、美しい日本庭園

『葉山しおさい公園』の園内に広がる、美しい日本庭園。取材時も、スタッフの方が常に園内を清掃されていました。

葉山しおさい公園の日本庭園と池

未就学児は、正門窓口で池の鯉にあげる餌を無料でもらえます。(下の写真は小学生ですが、取材撮影用に提供してもらいました)

葉山しおさい公園で餌やりをする子ども

「おいでー、ごはんだよー」と餌を差し出すだけで寄ってきてくれる、人懐こい鯉たち。その模様も色合いもとても綺麗で、見ている大人も癒されます。

葉山しおさい公園の「噴井(ふけい)の滝」

池の奥には、「噴井(ふけい)の滝」と呼ばれる滝があります。
落差は3mで、横に広がりながら落下する「布落ち」、壁面を伝うように水が落ちる「伝い落ち」の複合水流を観賞できる滝です。
実際はかなり水しぶきもあるので、濡れないようにご注意を!

葉山しおさい公園の芝生広場

そして敷地奥には葉山・一色海岸に面した、子どもが思い切り走り回れる芝生広場が。芝はきちんと整備されているので、ハイハイやよちよち歩きの小さなお子さんでも安心です。
日当たりも抜群、心地良い潮風が吹き抜けます。

葉山・一色海岸

この日はあいにくの曇り空でしたが、天候が良ければ富士山、伊豆半島、伊豆大島などを一望できるそう。

葉山しおさい公園の茶室

さらに『葉山しおさい公園』は、ハイキングコースがある三ヶ岡山の山並みも眺められます。
写真の建物は茶室『一景庵(いっけいあん)』。「抹茶(500円)」「コーヒー(300円)」「葉山夏みかんサイダー(200円)」などのドリンクと、窓からの景色が楽しめる和風カフェです。
※新型コロナウィルス感染拡大防止のため、2021年4月現在、土日祝日のみの営業です。

葉山しおさい公園の休憩所「潮見亭」

こちらの『潮見亭』は、無料の休憩所です。2021年4月現在、一部利用に制限がありますが、いつでもオープン。

葉山しおさい公園「潮見亭」の店内

平成5年(1993年)の天皇陛下(当時は皇太子殿下)のご成婚記念として建設された茶室。窓辺では潮騒が聞こえ、潮の満ち干きもわかることから「潮見亭」と名付けられたと言われています。

葉山しおさい公園の六角堂で座る子ども

茶室奥を出ると六角堂へと続きます。

葉山しおさい公園の六角堂の天井

天井を見上げると趣ある照明が。まるでアートのようです。

このように、園内にはきちんと整備された美しい日本庭園が広がり、海と山といった自然も身近に感じられ、コンパクトな敷地ながら子連れでもゆっくり散策を楽しめる公園です。

『葉山しおさい博物館』で学べる、相模湾の様々な生き物

『葉山しおさい公園』の園内には、もうひとつおすすめしたいスポット『葉山しおさい博物館』があります。

葉山しおさい博物館の入り口

入館料は無料。館内には葉山の海岸を中心とした、相模湾に生息する魚類、貝類、甲殻類、海藻類などが常設展示されています。中でも昭和天皇のコレクションや深海生物の展示は、『葉山しおさい博物館』ならではのものです。

葉山しおさい博物館の海洋展示物

相模湾で見られる代表的な魚類を、浅瀬から深海までの環境・系統別に標本で展示されたコーナー。海の地形とそこに生息する魚がとても分かりやすい!

葉山しおさい博物館のアンコウ展示物

「見て見て、このアンコウ大きい!」「カエルアンコウってかわいい名前だねー」「ママはミドリフサアンコウの顔が好き!」と、標本を見ながら子どもとのおしゃべりも弾みます。

葉山しおさい博物館の有毒生物を見る子ども

有毒生物に興味がある筆者の息子は、「相模湾の有毒生物」コーナーをとくに時間をかけてじっくり観賞していました。

葉山しおさい博物館の相模湾の海洋生物展示

突然ですが、「ハヤマエバリア」「サガミツノクリガニ」というカニをご存知ですか?
海洋生物の宝庫として世界的にも有名な相模湾。生物が新種として発見された場合、最初に採れた場所の名を学名や和名につけることがよくあり、サガミ、ハヤマ、ミサキといった相模湾に面した地名がつく海洋生物がとても多いそう。

さらに『葉山しおさい博物館』では、期間限定の企画展示もあります。
取材時は、「タカアシガニ~世界最大の甲殻類」を開催中でした。

葉山しおさい博物館の海洋生物展示「タカアシガニ」

タカアシガニの様々な種類の標本展示や解説のほか、天井には大きな標本が!なかなか見えないお腹までゆっくり観察できます。

葉山しおさい博物館で海洋生物の説明を聞く子ども

「相模湾は生物の宝庫。この博物館の展示や研究を通して、自然や生物への興味と正しい科学の知識を持ってもらえたら」と話す、今回お話を伺った博物館の倉持卓司さん。
実際、筆者と息子も展示を通して生物の様々なお話を聞けました。息子はどれも興味深く聞いていて、大人の私もとても楽しかった!

「分からないことや知りたいことがあれば、声をかけてくださればお答えしますよ」と倉持さん。海の生き物好きなお子さんにはたまらないですね!

葉山に訪れたら、気軽に立ち寄り一息ついて

きちんと手入れされた美しい日本庭園と、海を望める散策路が心地良い『葉山しおさい公園』。

葉山しおさい公園の日本庭園

『葉山しおさい博物館』では、相模湾に生息する生物をさまざまな展示から学べます。

葉山しおさい博物館の水槽を眺める子ども

ドライブ途中にちょっと立ち寄るでも、小さなお子さんとゆっくり散策するでも、博物館で生物を学ぶでも。日々の喧騒や忙しさから離れ、静かで充実した時間を過ごすことができますよ。

葉山しおさい公園の池

葉山に訪れたら、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。

ライター
ライター:jpbanana
家族は夫・息子・犬一匹。東京→逗子生活も10年以上経過。海で泳ぎ、川で魚を探し、緑の中で虫採り。これからも子どもと一緒に楽しい発見をして、たくさんのママとシェアできたら嬉しいな。

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