moana People vol.24
湘南で自分らしく輝いている方に、様々な活動のお話とご自身が感じる湘南の魅力をお聞きする『moanaPeople』。
第24回目は『KURAI FAMILY BAND(クライファミリーバンド)』の倉井智佳子さん・夏樹さんご夫婦にフィーチャーします。
智佳子さんは湘南を中心に各地で活動するシンガーソングライター。夏樹さんは世界を股にかけて演奏活動を行うハーモニカ奏者です。
2人のお子さんの子育てにいそしむ傍ら、『KURAI FAMILY BAND』として、そして各々の音楽活動を行う智佳子さんと夏樹さん。
今回は、お子さんの誕生をきっかけに始めたという『KURAI FAMILY BAND』の活動や、湘南での子育てについて、そしてお二人が暮らす茅ヶ崎の魅力についてなど、たくさんのお話をお伺いしました。
今回は智佳子さんと夏樹さんのCDをセットにして、2名様にプレゼント!詳細は記事の最後をご覧ください。
倉井智佳子さん / シンガーソングライター
座間市出身。2児の母であり、茅ヶ崎を拠点に歌を届けるシンガーソングライター。カントリーフォークロックやアメリカンロック・ポップス、アイリッシュミュージックに影響を受ける。20年間のバーライブやホテルでの定期演奏を経て、現在もソロ活動のほか、夫でありハーモニカ奏者の倉井夏樹、二人の子どもたちとのバンド「KURAI FAMILY BAND」としても活動中。
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倉井夏樹さん / ハーモニカ奏者
新潟県長岡市出身。5歳からハーモニカを吹き始め、19歳でプロとして活動を開始。年間200本のセッションライブのほか、様々な活動でハーモニカの世界を広げている。2018年には17カ国を旅するワールドツアーを展開。また2019年には日本ハーモニカ賞 特別賞を受賞するなど、年々活動の場を広げている新鋭ハーモニカ奏者。
Natsuki Kurai Web Site https://natsukikurai.tumblr.com
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2人をつなげたのは、音楽に対するフラットな感覚
ーーハーモニカ奏者の夏樹さんとシンガーソングライターの智佳子さん、ご夫婦でミュージシャンですが、それぞれの音楽との出会い、活動について教えてください。
夏樹さん:僕の実家はお寺なのですが、父が音楽好きで。本堂でコンサートなどを開催するようなお寺でした。僕が幼稚園くらいの時に父がハーモニカを始めたんですが、そのおさがりで練習し始めたのが、僕とハーモニカとの最初の出会い。以来、独学で演奏をするようになりました。
ーーコロナ禍以前は、世界中でライブ活動をされていたそうですね。
夏樹さん:自分のライブはもちろんですが、いろいろな人と一緒に演奏するのが好きなので、飛び入りで他のミュージシャンの演奏に参加していました。
世界を回るようになったのは、オーストラリア出身のシンガーソングライターStu Larsen(ステュー・ラーセン)との出会いがきっかけ。「夏樹、来てよ!」と声をかけられたら、日本国内でも、海外でも、どこへでも行ってセッションしますね。
演奏はもちろんですが人と出会うのが大好きということが、今でもハーモニカを続けている理由のひとつでもありますね。
ーーでは智佳子さんが、シンガーソングライターになったきっかけは?
智佳子さん:もともとはストリートミュージシャンだったんですが、高校生の時に見たレストランバーでのライブに衝撃を受けたのが、今の活動のベースになっています。
ーー衝撃とはいったい!?
智佳子さん:コンサートホールなどのかしこまった場でなくても、食事やお酒を楽しみながら目の前で生演奏が聴ける、そしてライブをすることで生活をしている人がいる。それは、当時高校生だった私にとっては、大きな衝撃でした。
近くで見るミュージシャンの演奏が生々しくて、カッコよくて。こういう風になりたい!と。その瞬間、私の進路は決まったようなものでした(笑)。
ご飯を食べてお酒などを飲みながら音楽を楽しむ、そんな文化をもっと日本でも増やしていけたら。自分ができることには限りがあるけど、そういう場を提供していきたいという思いで活動しています。
ーーそんなお二人の出会いは?
夏樹さん:僕が智佳子と最初に出会ったのは、僕が新潟から上京した日にライブをしたレストランバーです。その後初めて彼女の演奏を見たんですが、酔っぱらって楽しそうに歌っている人だなーと(笑)。
智佳子さん:神奈川のライブシーンにお酒は欠かせないから(笑)。
パパ(夏樹さん)の実家の家族も音楽が大好き。楽器を演奏したり、音楽がすぐ近くにある生活だったんです。音楽で食べていくことは遠い世界だとか、一握りの人間だけがつかめるものという感覚じゃないんですよね。
パパが育ったバックグラウンドが、私のやりたいこと、望んでいる世界がリンクしているなあって。
ーー音楽に関して、二人とも共通する感覚があった?
智佳子さん:そうですね。パパも「楽しかったら誰だって音楽はやってもいい、今ここで歌いはじめたっていいじゃない?」って感じ。私がどんな活動していても、パパはびっくりしない(笑)。普通のことと受け入れてくれるというか。
夏樹さん:僕も彼女も、音楽に対してとてもフラットなんですよね。
大切にしたいのは、大人も子どもも音楽を楽しめること
ーー『KURAI FAMILY BAND』としての活動について教えてください
智佳子さん:子育てをしながらできる活動を、と思ったのがきっかけです。次女が生まれてからなので、『KURAI FAMILY BAND』としての活動は2年ほどになりますね。
パパが半年間海外に行っているときに、私自身もミュージシャンとして復帰したくていろいろ試行錯誤をしたんですが、パパの助けがないと無理だなって(笑)。
私が次女を背負ってギターを弾き、パパが長女を抱っこしながら演奏、そんな感じだったらライブができるんじゃないかなと思って始めました。
夏樹さん:家には楽器がたくさんあるし、日々歌っているし、家族で一緒に演奏できたらいいよねって。本当は子どもをつれて、日本中を車で旅をしながら、『KURAI FAMILY BAND』として、ライブをしたかった。来年行きます!というタイミングで、コロナ禍になり…。
最近になって少しずつ活動ができるようになってきたので、茅ヶ崎のカフェなど、子どもが行きやすい場所、時間でライブを企画しています。
智佳子さん:小さな子どもがいる時ってなかなかお出かけできなかったし、おむつ替えできる場所とかを、すごくリサーチしてやっとお出かけできる、みたいな。楽しいことがあっても周りに気を使って全力で楽しめなかった。
でもそれは、子育てをして初めて知れたこと。子どもがいないときはわからなかったんですよね。小さな子どもがいてもママやパパたちに音楽を楽しんでほしい。子どもを連れてきてもいいんだよ、ということを認知してもらいたいですね。
ーー母になって、曲作りでの変化はありましたか?
智佳子さん:子育てについては、出産するまでまったく想像できなかったんですよね。蓋をあけてみて「こんなにいつも追い込まれ続けるの?」って(笑)。そういう、葛藤も曲に乗せていますね。
しずかなゆきのくりすます 作詞・作曲 倉井智佳子
子どもが通う幼稚園のために曲を作ることも。子どもがいるからこそ得られた貴重な機会だと思います。
「しずかなゆきのくりすます」は幼稚園で行われるクリスマス礼拝のために作った曲で、『KURAI FAMILY BAND』のオリジナルソング。「大人も子どもも笑ってる、世界が続きますように」と、子どもが持つ本質的な願いを歌詞に込めました。
ーー2019年10月にリリースされたオリジナルアルバム「DEMO」には、母親目線で書かれた曲もありますね。
智佳子さん:母親って産む側じゃないですか。だから、最初から子どもを家族としてとらえられるのかなと思ったんですが、そうじゃなかった。私の場合は最初、別の他人が家に来た、みたいな感じだったんですよね。
「家族になっていく」という曲は、その時の気持ちを描いた曲。我が子と一緒にいる時間を通じて、だんだん家族になっていくんだなって。
ーーコワーキング&ライブラリー「Cの辺り」トークアンドライブイベントには、娘と参加させ頂きました。とても温かく素敵なイベントでした!
夏樹さん:ありがとうございます。こちらのイベントは、僕らがお世話になっている茅ヶ崎のレコードカフェ「ブランディン」のオーナーさんがつなげてくれたご縁でした。
ライブをする場所についても、お店についてもただ広い箱があるからとかじゃなくて、お店の人との信頼関係がある場所にこだわっていますね。人とのつながりを大切にしたいなと。
智佳子さん:あと、子どもも行きやすい場所であることにもこだわっています。
でも、楽曲に関しては子どもの好みに寄せようとは思っていません。大人もリラックスして聴きたい曲を演奏したいなと。「Cの辺り」でのイベントでもそうでしたが、子どもたちも集中していました。最後には、一緒に歌ったりして、とても楽しかったです。
いい親になろうとは思わない。子どもと対等な目線で子育て
ーーお二人のお子さんを持つ倉井ご夫婦が、子育てで大切にしていることとは?
智佳子さん:子どもの意見を対等に聞ける親でありたい、とすごく思っています、そうすることで、どんな困難があっても、お互いに意見を出し合って解決していく力が生まれるんじゃないかなと。
子どもの立場や意見を尊重して話し合うことで自尊心も生まれるし、自尊心が生まれることで、自分がやりたいことに気が付いたり、挑戦する勇気、継続する力が身に付いていくと思うんです。これらは、娘たちが自立するうえで、とても大切なことなのではないかと。
だから、一番近しい他人として、彼女たちの意見をちゃんと聞けるようにしたいなと思っています。
普段の暮らしでは、子どもたちの意見を「それは無理!」って言いたいことが増えちゃうんですけど、子どもなりに感じている言葉にならないことを、汲んであげることを大切にしたいなと。なかなか難しいですけどね。
夏樹さん:僕の場合は、自分が楽しむってことですかね。子どもと一緒に楽しむというのはもちろんですが、自分自身が楽しむことが大切かと。楽しんでいるパパを見ていると、子どもたちも楽しい気持ちになってくれるんじゃないかなって。
海で貝拾いを一番楽しんでいるのは、多分僕なんで(笑)。僕自身が日々楽しんでいれば、子どもたちにとって楽しいことが、身近に感じられるんじゃないかと思っています。
智佳子さん:パパは常に面白おかしくしているよね(笑)その明るさにだいぶ助けてもらってる。
夏樹さん:自分が無理をしないのが一番かなって。無理をして子どもに合わせようとか全く思ってなくて。
智佳子さん:いいお父さん、お母さんをやろうと思うのはなかなか大変だよね。
夏樹さん:そうそう。無理はせず、自分に正直でいたいですね。
茅ヶ崎の魅力は、住んでいる人と音楽の距離が近いこと
ーーお二人が茅ヶ崎に移住されたきっかけは?
智佳子さん:長女が生後7か月の時に、茅ヶ崎に引っ越してきました。子育てしやすそうということもあったのですが、音楽が生活の近くにある場所で暮らしたいというのがありましたね。
以前は茅ヶ崎で音楽活動をしていたこともあったんですが、ライブをやっているお店も多く、住んでいる人たちと音楽が近いという感覚があって。あと、ミュージシャン仲間が多いこともあり、茅ヶ崎に決めました。
夏樹さん:僕の生まれたところが海の近くだったので、子どもと海辺で暮らしたいというのがずっとありました。茅ヶ崎に来るまではよく引越しをしていたんですが、この地に暮らし始めてもう6年目。
子育てもしやすいし、人とのつながりもちゃんとあって。自分たちに合っているのか、とてもしっくりきています。
ーー茅ヶ崎でおすすめの場所を教えてください!
智佳子さん:茅ヶ崎には美味しいお店がたくさん!子どもと一緒でも入りやすいお店が多いのがいいですね。鉄砲道にある「ozu cafe(オズカフェ)」さんは、子ども歓迎のカフェ。娘がまだ小さいころ、食事をしているときに奥さまが抱っこしてくれることありました。
夏樹さん:遊ぶと言ったらやっぱり海と公園だよね。辻堂海浜公園やカニ公園(汐見台公園)は子どもと一緒によく行きます。
海なら、家から近くの浜須賀海岸が好きかな。シーグラスも結構拾えるし、人もあまりいなくて静かだし。
地元茅ヶ崎で、全国で、『KURAI FAMILY BAND』の音楽を奏でたい
ーーお二人の今後の夢について教えてください
夏樹さん:人に会うことが好きだから、いろいろな場所に行きたいですね。沖縄に暮らす人たちにステージを見せたいとか、北海道のきれいな草原に立ってみたいとか。そういう気持ちがすごく強いですね。
智佳子さん:私は茅ヶ崎の人たちが「この曲、知ってる!」という曲を作ってみたいですね。子どもたちと一緒に歌えるといいなって思います。
地域や社会に貢献できる楽曲もたくさん作っていきたいですね。
撮影協力
倉井智佳子さん、倉井夏樹さんのCDをセットにして2名様にプレゼント!
倉井智佳子さんのオリジナル曲が10曲収録されたCD『DEMO』と倉井夏樹さんと湘南出身のギタリスト露木達也さんがコラボしたCD『そっと手の中に』をセットにして、2名様にプレゼントします。
どちらのアルバムも、ほっこり心が温まるナンバーがいっぱい!ぜひご応募くださいね♪
応募締め切り:2022年2月14日(月)17時まで
※応募は締め切りました
KURAI FAMILY BANDインタビューの撮影場所、『ozu cafe』、『Cの辺り』の記事はこちら
夫の転勤であこがれの地、湘南へ。茅ヶ崎在住。湘南の太陽をいっぱい浴びて、美白とは縁遠い生活を満喫中。湘南で子育てを楽しむヒントを、お母さん目線で提案していきます。