逗子『fujico muffin(フジコマフィン)』の愛情たっぷり!おからマフィン

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JR東逗子駅より徒歩3分。バス通りでもある県道24号線沿いに、2021年4月3日にオープンした『fujico muffin(フジコマフィン)』。店主のfujicoさんが一人で切り盛りするマフィン専門店です。

逗子「フジコマフィン」の店舗外観

『フジコマフィン』の最大の特長は「おから」。逗子ではお馴染みの老舗豆腐屋『とちぎや』の生おからをたっぷり使用しています。さらに乳製品や卵・白砂糖は不使用、厳選した材料のみ使って毎日焼き立てが並びます。
体に優しいおからマフィンは、びっくりするほどの美味しさ!連日行列ができ、12時の開店後、15時過ぎごろには完売が続いているそう。

逗子「フジコマフィン」のマフィン

そんな『fujico muffin(フジコマフィン)』のキュートな店主・fujicoさんがおからマフィンに辿り着くまで、そして彼女が作る愛情たっぷりのマフィンたちを紹介します!

沖縄から滋賀、そして逗子へ。おからマフィンの誕生まで

滋賀から逗子に移住してきたばかりのfujicoさん。ここに至るまでの経緯を聞くと、まるでおからマフィンとこの地に導かれているかのようなストーリーでした。

逗子「フジコマフィン」の店主

『fujico muffin(フジコマフィン)』店主のfujicoさん

お母さんの故郷・沖縄で4人姉妹の末っ子として生まれ、幼少期を沖縄で過ごします。
10歳ごろ、農家を営むお父さんの実家がある滋賀へ。そこで畑の面白さに夢中になり、高校は農業科を選択。とくに農薬と有機野菜について深く学んだ知識が、現在のマフィンの食材選びのベースにもなっています。

逗子「フジコマフィン」のマフィンの原型

そんな高校時代、3人のお姉さんにお子さんが続々と生まれます。子どものかわいさに触れ、将来は保育士を目指すことを決意。
一方、ひどい乳腺炎に悩むお姉さんたちの姿を目の当たりにし、乳製品など動物系素材不使用、食物繊維たっぷりのおからを使ったマフィン、『フジコマフィン』の原型を作り始めます。

逗子「フジコマフィン」のおからマフィン

短大卒業後は夢だった保育士として働き始めるのですが、そこでアレルギーを持つ子が皆とは別のおやつを食べる光景を目にします。
実はfujicoさん。ご自身も小さい頃は卵アレルギーだったそうで、「今は大丈夫になりましたが、私も保育園では一人別のものを食べていました。寂しかった気持ちを今でも覚えています」と、当時を振り返ります。

「乳腺炎に悩むお姉さん、皆と同じおやつを食べられない子ども。そんな人たちに美味しいマフィンを届けたい」
その一途な想いで、保育士の仕事の傍ら休日はマフィンを作り続け、やがて『fujico muffin(フジコマフィン)』の屋号でマルシェ出店やカフェでの委託販売を始めます。

逗子「フジコマフィン」のおからマフィンの箱

fujicoさんが作るマフィンは瞬く間に大人気に。出店しては完売が続き、冷凍での通信販売もスタート。全国にファンが広がっていったそうです。
「子どものころ過ごした沖縄を思い出す」と、観光で何度も訪れていた逗子・鎌倉。「いつかお店を持つならこの地で…」と想い描き続け、遠く滋賀から物件探し。現在の場所に巡り合い、ここ東逗子にお店をオープンしたそうです。

すべて手作り!子連れで入りやすい、かわいい店内

店内は、fujicoさんの個性と子連れへの優しさを感じる手仕事が、いたるところに散りばめられています。

逗子「フジコマフィン」の子どもが開けやすい工夫がされた扉

扉の取手は子どもでも開けやすいよう少し低い位置に

感染症対策は入口のアルコール消毒と、密を避けるため入店は5人までと人数を制限しています。

逗子「フジコマフィン」の手作りの照明

大迫力のフラワー照明、これもすべて手作り!

ブルーと白を基調にした室内全体のペンキ塗り、カウンターやショーケースの設置、床の張り替えなど、すべて自分でDIYしたかわいい店内。

逗子「フジコマフィン」店内にある子ども用黒板

壁面には小さなお客さま用のかわいい黒板も!

「珪藻土の塗料や蜜蝋ワックスなど、身体と環境に優しい材料を使って手作りしました」
マフィンだけではなく、店内のディスプレイひとつひとつに目を奪われてしまいます。

子どももペロリ!美味しくて優しい味わいのマフィン

それでは、ここで『フジコマフィン』の商品を紹介します。
オープン時、ショーケースには約10種類のマフィンが並びます。

逗子「フジコマフィン」の店内ショーケース

マフィンの種類ごとに詳しい説明書きが

定番が8種類、週替わりマフィンが1種類、季節のマフィンが1種類。すべてのマフィン、逗子の老舗豆腐店『とちぎや』の食物繊維たっぷりの生おからを使用。
「作り手の想いが込められたおからを使いたくて。仕入れをお願いしたら、快くOKいただきました」

熟成高級小麦・全粒粉・有機きび砂糖・有機豆乳・圧搾生搾りオイルなどの材料も厳選。各マフィンの具材は青果店や市場などで、直接自分で選んで仕入れているほどのこだわりぶりです。

逗子「フジコマフィン」のプレーンマフィン

軽食としてもおすすめの「プレーン(330円)」

まずは、『フジコマフィン』の特長をダイレクトに味わえる「プレーン」を。素朴な甘さなので、好みのジャムやクリームをつけても楽しめます。朝ごはん用にまとめて購入して冷凍しておく人も多いそう。

逗子「フジコマフィン」の完熟バナナマフィン

子どもに人気の「完熟バナナ(380円)」

こんがり焼けた有機バナナのとろみと甘さが、ふんわりマフィンに絡まります。筆者の息子お気に入りNo.1、夢中でむしゃむしゃ食べています。

逗子「フジコマフィン」のココナッツチョコレートマフィン

「ココナッツショコラ(380円)」

しっとり濃厚なチョコチップ生地と、シャリシャリしたココナッツの食感の「ココナッツショコラ」。無添加・無漂白の有機ココナッツを使用しています。

逗子「フジコマフィン」の季節のマフィン

季節のマフィン「苺クリームチーズ(450円)」

季節のマフィンで人気だった「苺クリームチーズ」。現在は販売終了ですが、その時に並ぶ週替わりや季節のマフィンは、Instagramで確認できます。
ちなみに、写真のようにクリームがトッピングされたものは少し冷やしても楽しめるそう。購入時に、それぞれおすすめの食べ方を聞くと丁寧に教えてくれますよ。

逗子「フジコマフィン」のお持ち帰り用マフィン

持ち帰り時に、保存&焼き直し方法が記された説明書きを入れてもらえます。
「生おからをたっぷり使っているので、乾燥すると固くなりやすいです。なので、常温なら当日、翌日以降なら冷凍保存をおすすめしています」

マフィンをラップで丸ごと包み、保存袋に入れて冷凍すれば日持ちは2週間。食べるときは冷蔵庫に移して約6時間かけて自然解凍したものを、電子レンジかトースターで焼き直しすれば焼き立てを再現できますよ。

逗子「フジコマフィン」のおからドーナツ

土曜日限定の「おからドーナツ(各種280円~)」

土曜日だけのお楽しみなのが、写真の「おからドーナツ」。マフィンと同じく生おからを、さらに新鮮なお豆腐も混ぜ込んでいるそう。モチモチ食感のヘルシーなドーナツです。

『フジコマフィン』で、幸せな親子のおやつタイムを

オープンして2カ月。すでに何度も足を運ぶリピーターも多いそう(実は筆者も…!)。
「先日来店してくれた、卵アレルギーの2歳ぐらいの女の子。その子は今まで焼き菓子を食べたことがなかったそうで。数日後、『初めて食べた焼き菓子、美味しかった。ありがとう!』と、今ではリピーターになってくれて。マフィンを作り続けていて良かったと思える瞬間でした」と、心温まるエピソードを話してくれました。

逗子「フジコマフィン」店頭にある滋賀の交通安全シンボル「とび太くん」

滋賀の交通安全シンボル「とび太くん」が店頭に!

お店のロゴイラストも、「幅広い世代の方に愛されるマフィンになりますように」という願いが込められているそうです。
マフィンが美味しいのはもちろん、明るくて気持ちよく話してくれるfujicoさんの人柄に惹かれ、並んででも買いたいと思う人が多いのだろうなと思います。

逗子「フジコマフィン」のロゴイラスト

今後の夢は、「温かい人が多いこの地域に愛される、地域に根付いたお店になること。とはいえ、私も逗子市民になったばかり。まずは自分がここに根付いていきたいです」と話すfujicoさん。
きっと、今日もお店のまわりはマフィンが焼けるいい香り。fujicoさんの優しさと愛情がたっぷり込められた『フジコマフィン』、ぜひご賞味あれ!

ライター
ライター:jpbanana
家族は夫・息子・犬一匹。東京→逗子生活も10年以上経過。海で泳ぎ、川で魚を探し、緑の中で虫採り。これからも子どもと一緒に楽しい発見をして、たくさんのママとシェアできたら嬉しいな。

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